2008年12月12日

本当の責任者批判を!(無益な公務員一般化批判)

12月10日のボーナス支給日を境に また悪意さえ感じる「公務員」批判・攻撃が強くなりました。

私も休職中とはいえ「地方公務員」なので、冷静な議論をお願いしたいのです。

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まず、論点として

@国の赤字1000兆円もあるのに・・があげられます。

 この赤字は、現業・事務を含めた公務員全体が浪費したためかという観点です。赤字の殆どは、政治路線といわれた新幹線、公共工事、不透明なOGA援助、ふるさと創生基金などの政治家のバラマキによって生じたものです。
 政府の無策・政治の作り出したものを 現場に痛みをというのであれば「蟹工船・公務員版」でしょう。

A民間が倒産やリストラにあえいでいるのに、公務員は「親方日の丸」で・・・。

 これも冷静に考えて頂ければ、公務員一般ではなく、キャリア組・各級議員・などと現業・事務公務員と分けて議論していただきたいと思うのです。
 上級官庁の決定・指示に基づいて現場は働いているのです。十把一絡げでの「公務員のムダ・削減」論は 経営者の無能を派遣・期間工・パート・正社員に転嫁しようとしている横暴で無能な企業経営者を擁護するのと同じではないでしょうか?

B社保庁職員や各「問題」手当について
  
 これらも公務員批判の「錦の御旗」になっていますが、各種手当ては、条例や規則に基づいて支給されていたものです。それを制定したのは提案した責任者の案を議会で承認し支給されていたのです。
現場職員が手当を「「無法」に受け取ることなどでき得ないのです。

 また社保庁の杜撰処理にしても 手書き書類からPC入力に強引に政策を推し進めたのは政治です。
手書き書類の廃棄など 上司の命令がない限り、現場判断でできるハズはないのです。改ざんや虚偽報告なども上司の承認がなければできないのが役所です。

 政治が現場を信じず、小泉流「民間委託」した無責任が吹き出しているのです。

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私たちはすぐ「民間」と「公務員」を分けて論じがちですが、雇用の形態が違うだけで 働く者にとっては仕事量や責任・義務に違いはありません。むしろ「公務員」の方が「税金で給与を頂いているため 無定量な労働量に陥りがち」なのです。

また、毎年 殉職者がでる 警察・消防・海上保安庁・自衛隊などの人命救助活動も正当に評価されていないのも 残念なことです。国公立病院の医師・看護師についても同じように過重労働の問題点がでています。

教員にしても 文科省の方針・職務命令などにがんじがらめになりながら、足りない備品を私的に工夫したり、大規模校と同じ分掌・仕事量を 中・小規模校でも一人で複数の分掌を持ちながら、本務の教育活動をしているのです。

「親方日の丸」論での批判は、権力の暴走に歯止めをかけるためにも大切なこととは思いますが、安易に「公務員」と一般化して給与や待遇、人員などについて語られると 「違和感」を持つのです。

民間と同じように公務員についても不当な人員削減・予算削減は許さないとの立場にたたないと、「弱者が弱者を傷つけあい」、本当に責任を負うべき人達を免罪し「高笑いさせる」結果になることを怖れるのです。

私の父は「消防の救急隊員の的確な判断と搬送」で一命をとりとめました。また、自分も地方公務員の教員として 無益な「公務員」一般化だけはして欲しくない との願いでダラダラと書いてしまいました。
posted by 小だぬき at 15:38 | Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私のblogに重い口を開き、発病の原因を載せました。今日で、致命的現象開始の1年です。無事、透析が終わりました。ホッとしています。特別な意味を持つ金曜日です。気分転換のため、予約したライヴを聴きにこれから行ってきます。少ない収入の中ですが、心は豊かに。
Posted by parmerhuse at 2008年12月12日 15:58
これからの人世に悔いを残さないようにしたいと私も考えています。
parmerhuseさんのような趣味がないので、もっぱら本当に「つれづれ」と書いています。

あの時、意見や主張を言っておけば・・との悔いだけはのこしたくないとの思いです。

私は、今日が通院日。主治医と話すことで精神のバランスをとっています。

いい週末にしたいですね。
Posted by 小だぬき at 2008年12月13日 03:06
誤解を恐れずに言うならば、一般的に公務員は恵まれています
一定以上勤めれば恩給も付きますし、リストラもされません

が、それは私は当然だと思うのです
殆どの人が公務員になる為にかなりの努力をしたはずだからです(コネ入職の人は除いて)
省庁のお役人さん達が悪の根源みたいに言われますが、彼(彼女)等だって、他人が遊んでいる時に信じられない位、勉強して頑張った成果なのではないでしょうか?

努力して報われるのがそんなに悪いのでしょうか?
それに、そんなに公務員が良いと思うのなら、なれば良いではないですか?!

いつも思いますが、マスコミはとにかく「嫉妬心」を煽りたてます
「これでもか、これでもか?」と煽るのです

最初の麻生総理に対する報道もそうだったと思います
「毎晩、ホテルのバー通い」

今は不況なのでそんな事はないとは思いますが、少なくとも1年位前、ホテルのバーにはごく普通のサラリーマンが沢山いました
スカイラウンジでは、宴会の1次会が行われていました

人間は自分の嫉妬心を隠そうとすると、必要以上に相手を攻撃します
それで、自分を正当化するのです
だから、そういう嫉妬心を煽り立てる報道が視聴率を取れるのだと思います
そういう報道をみながら、「そうだ、そうだ」と溜飲を下げ、自分だけがそう思っているのではないのだと安心するのでしょう

私は最近、テレビの報道番組(ニュースを含め)はまずみません
なぜなら、その番組の製作者、報道者の意見が必ず入っているからです
ネットや携帯であった事だけを確認します
まぁ、それも怪しいですが・・・ね

自衛官、警察官、消防士に対する評価が低い、という意見にも大賛成です!!
近くの警察官舎には、未だにシャワーが付いておりません
当然、官舎自体、非常に老朽化しておりますし・・・

「公務員」と一言で決め付けるのは良くないですね
明らかに仕事していない、努力もしていない給料泥棒の市役所職員はおりますから
なぜなら、近くの居酒屋が17:05には市役所職員で満杯になるのですから

実は私も約1年間だけですが、公務員だった時期があります
最初の1ヶ月はとにかく「公務員は国民の公僕である」と教育されました
自覚を促す為だったのでしょう

「公僕」・・・この言葉、どの位の人が知っているのでしょうね〜?
Posted by manii at 2008年12月13日 09:25
maniiさん、コメント有り難うございます。

個別には、組織自体が腐っているところがあるかもしれません。
maniiさんのおっしゃるように「木をみて森をみない」バッシングが許せなくて日記にしました。
ただ誤解があるようですが、恩給制度は今はなく月3〜4万円の積み立てで65歳支給です。リストラも部局の統廃合で余剰人員発生となると「否応なく退職」になり雇用保険もありません。私たち組合が闘うのも民間と同じように「期限採用」「臨時採用」が雇用の調節に悪用されているからです。教育でもいくら優秀で子どもに好かれ勉強していても採用されなければ待遇に格差が大きいからです。

それと阪神大地震のときなども近県や中央を問わず消防・警察・自衛隊は本来法規違反で処分覚悟で準備命令・初期偵察・出動もなされているのです。彼らの自分の職をかけた準備態勢がなければ、いかなる災害も迅速に救助に入れないのが現実です。四川省の中国人民軍の初動の遅さと比べると、日本の災害救助の体制は、彼らの「何が何でも一人でも多く助ける」という使命感なくしては成り立ち得ない体制が悲しい現実です。でもマスコミは その活動が当たり前のように称えません。
余談ですが、阪神大震災時に糧食の初・中期を支えたのは、広域暴力団山口組であったことも報じられませんでした。
官舎にしても警察と同じように教育の過疎地域でも老巧建築のまま、放置されています。

私も最前線で地域・命のために日夜訓練に励む救助部隊に敬意ある感謝が欠けているとおもいます。
「税金泥棒」みたいな役人もいれば、私の住む区役所のように時間など無視して真摯に対応してくれる役所の方が多いと信じたいです。
今日は、いつも以上に心強いコメントで「公務員」の良い面もきちんと見て下さっているmaniiさんにお礼をいいたいです。

Posted by 小だぬき at 2008年12月13日 13:37
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