2009年01月11日

権利と義務、倫理。

なにやら難しい題をつけましたが、言いたいことを先にいうと「人間らしく協力・共存しましょう」「自分でできることは自分でしようよ」「感謝と労りの心は持ち続けましょうよ」という3点です。

福祉にお世話になっている私がいうのも変なのですが、「制度を使う以上 それまでの義務をはたしていたか、お世話になる方への感謝の気持ちかあるか・・・・・」、最近の事例をみていると 弱者の立場にある人にもモラルハザードが進んでいるようで気になるのです。

派遣切りや期間工の善意の多くの方の生活困窮の陰にかくれて、「自ら派遣・期間工・パートを選択」し所得税・住民税・国保や国民年金未納を正当化していた人はいないのか・・・・。

生活保護にしても「まともに働く気になれないだけ」で受給申請し受給している方はいないか・・・・。

何か、勧善懲悪では割り切れない、モラル低下が 弱者側・低所得側にもあるような気がするのです

行きつけの中華料理店の人の話にも、「生活保護があるからと 毎日飲みにきて ツケが払えなくなるとこなくなり 今度は違う所で飲んでいる」などとの例を聞くと、イヤに心に寒風が吹くのです。

また、家族が元気でちょっと介助すれば 歩けるのに「いつも通院にはタクシー」などとの例も、いいのかな??と思うのです。

知り合いのヘルパーさんも憤慨する家族の話もあります。元気な家族がいるにも関わらず「食事1人分も◇分も手間は同じでしょう」と家族の分も作らせたり、掃除・買い物まで 家族分を要求して平然としている方もいるとのこと。「ヘルパーさんに感謝するどころか 過重要求しても平然としている家庭」は、福祉制度の悪用と人間としての思い遣り不足も甚だしい。

これから雇用情勢も悪化していく一方でしょうし、福祉・社会保障の充実も課題になってくるのは、明かですが、モラルハザードした人・納税などの当たり前の義務すら果たしていなかった人と一所懸命に働いてきてきちんと生活していたのに困窮した・福祉に頼らざる得なかった人の峻別は 行政事務の問題としても「人間のモラル」の問題としても大切なことだと 最近感じています。

「悪貨が良貨を駆逐する」ように、なまじ知識があり制度を「悪用」「私物化」している方のために、本当に援助・介護・保護しなければならない人が 予算の壁や施設・介助人不足で困っている現実が ないと信じたいのですが、残念ながら私のような一個人にも耳に入るようなことには、別な視点が必要になってくるように思うのです。

申請主義といって 知らなければ 制度の適用もない日本です。

政府の施策のデタラメさ改善とともに 制度利用者のモラルも 「日本に産まれて良かった」国にするためにも大切なことと思います。

学校にも「就学援助」という制度がありますが、持ち家・自家用車・海外旅行などに行ける人が申請し、教員から見て「お母さん ムリしちゃ身体壊すよ、申請しようよ」といっても 私の子です、できるだけ役所の世話にならずに頑張ります、お心遣い有り難うございます。どうしてもとムリな場合は申請しますからよろしくお願いします、と辞退される方もいらっしゃたのです。

本当に必要な所への「血の通った」援助・福祉・介護を考える場合、非情なようですが、受給者の総点検作業は避けて通れないだろうなと思う小だぬきです。

posted by 小だぬき at 18:17 | Comment(4) | TrackBack(0) | 雑記 その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ありがとうございますっ!
仰る通りですっ!

でも、昨今こういう事を声を大にして言えない風潮がありますよね。
まして、福祉の現場にいる私達にはとても言えません。おかしな事ですが。
もっとも、主人は至る所で言ってまわって嫌われ者ですが(笑)
正直、主人はいつ刺されてもおかしくないだろうな、と思いますし、本人もそう言っております。

弱者とは何なのか?
現場にいると必ず考えさせられます。
なぜなら、正直者がバカをみる現場を数多く見せられるからです。

マスコミ主導で、いろいろな事の真実が歪められてしまっています。
公平公正な報道は殆どなされていない・・・
「○○はほっとけない!」と叫んでいる某司会者、自分の経営している会社で派遣切りにあった人達を雇用しないのはなぜですか?!

派遣村の報道をみながら、若い職員がポツンと言いました。
「人は足りないけど、あぁいう人は要らないよ」






Posted by manii at 2009年01月11日 20:55
今日1日、六法全書で厚労省のHPの法令の謎ときをしていて 結局 省令・規則・指示・通達に委任されていることが多いのにビックリしました。
そして、気まぐれに看護師と介助ヘルパーをしている子に電話したら maniiさんが前に指摘してくれた「弱者という名の強者」の姿が多くなっている現実が見えてきて、いくつかのHPをあたっても彼女らの話が裏付けられました。
どう考えても許せない「患者の横暴・性的嫌がらせ」、介護現場での家族の非常識、その子は家族旅行に行くからおばあちゃんをよろしくと言われ 「お金はあっても心は貧乏な人達だ」と憤慨し そんな薄情な家族のために私は介護職を選んだ訳でないのに!!と正直思ったそうです。
私のようなものでも教え子は喜んで、グチってくれるのは嬉しい反面、なんとも言えない虚しさに襲われたものです。
maniiさん達の現場の声に 少しでも応援になれたとしたら嬉しいです。
何か「声の大きいもの」がトクをし誠実な人がソンをする社会は絶対におかしいですよね。
今日は、批難轟々を覚悟していただけにmaniiさんのコメントが心に染みました。ありがとうございます。
Posted by 小だぬき at 2009年01月11日 21:45
胸の痛くなる話です。
我が家は二人して、世間様には申し訳ないです。顔向けできないです。

恩恵の受給者は、家計(決算)の提出義務とかあった方が良いのかも知れませんね。
申請主義である日本、もっと「報告(証拠)主義」になった方が良いと思います。

レシートだって立派な証拠用紙ですし。


派遣村の人達に農地と家を与えて生活していただくというのも手かな、と思う時があります。
どうして、わざわざ物価の高い東京にきて、しかも企業側にも余裕がない事はわかっているはずなのに・・・。

今は漁業、農業が燃料高騰なんか(は一昔前でしたっけ)で採算がとれないですが、そこは省の枠組み超えて、予算でもとって、
自給率低下
過疎化
就職率
の問題を解決しても良いのでは?と思います。

Posted by だったい at 2009年01月12日 10:04
だったいさんと彼氏は胸をはっていいのです。申し訳ないことなど何もありません。

福祉は恩恵ではなく権利だけれど、権利の悪用・思い違いが多すぎるのが問題なのです。

給与明細を見てください。共済長期・短期の掛け金のなんと高いこと。必要な時は必要なだけ申請する。必要がなくなっても掛け金の天引きが続くのですから・・・。

私も正直、TVに映る派遣や期間工の方は 自己責任部分を忘れ 悲劇のヒーローとでも勘違いしているのではないかと苦々しく思うことがあるのです。

多分、被害者だと思っている限り、どの職種でも彼らはラクな方に流れるのではと思ったりします。

だったいさんのように「世間に申し訳ない」との感性がある人こそ、堂々と申請して欲しいのです。
Posted by 小だぬき at 2009年01月12日 13:31
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