民主党の「高速道路無料化」に対して、環境問題に逆行するとか維持費はどうするという議論が 正論のようにマスコミを通して流されています。
帰省ラッシュの渋滞を見て 少し発想の転換が必要ではないかと思いはじめています。
高速道路だけの問題なのだろうかと・・・・。
二酸化炭素排出の大元は 今の自動車交通を推進し「自動車産業」の大きいことはいいことだという施策を続けたことに起因するのではないか と思うようになりました。
民主党の高速道無料化は過疎地から始めるという施策は 経済原則からするとズレているかもしれませんが 地方の公共交通網を蔑ろにして「自家用車」なしには生活ができなくなった地方からの保護という点では 十分に合理性を持つのではないか・・・、地方活性化に繋がるのではないかと思うようになりました。
都市・地方を訪わず 公共交通網を「経済原則」で運営して、割高感・不便さがあるから 各種自動車関係の税金負担をしてまでも「自家用車」の方が便利・割安感で 渋滞を覚悟してまで「低(高)」速道路を利用するのですね。
「高速道路」無料化に反対する人達は、基本の問題を意図的に無視しているように思うのです。
@高速道路通行運賃の「運用・利用」の実態。
本来は 道路建設費とメンテナンスをいれても原価償却できる時期になったら無料化するはずだった高速道路通行料金の使われ方が適切だったかという問題です。
毎年、膨大な「利用収益」がどこに消えているかの点検なしに 無料化反対が先行する論の建て方はおかしいとの視点です。
A環境対策と逆行との暴論
現在でも渋滞が日常化している地点が多くあります。料金の問題ではなく、個々の自動車の出す「排気ガス」の総量が問題なハズです。
無料化したら より交通量が増え 環境問題に逆行するというのは、一見説得力を持つようでありながら、自家用車ユーザーを馬鹿にした議論の建て方であり、「排気ガス」をだす自動車会社責任を免罪することになりませんか??
B公共交通網の整備問題
鉄道やバスを含めての交通体系の議論が不可欠なはずです。高速道路無料化反対だけでは、道路公団は喜ぶかもしれませんが、利用者にとってはどうでしょうか・・・・
バス路線が充実し、鉄道の家族割引なども行われるようになったら わざわざ渋滞覚悟で自家用車利用が増えるでしょうか・・・・。
今までの施策が、自動車産業保護のために 自家用車の道路利用に誘導してきた側面はないでしょうか??
C物流の観点の問題
今の休日割引でも宅配便や運送業者のトラックは除外されています。今の割引が生活のためというのなら 物流部門・長距離バスを含めての割引があって当然のハズです。
今、生活を支えるというのなら 物流部門の平日・休日割引が優先されて良いはずなのに その観点は旧自民党・公明党連立内閣にはありませんでした。
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私は 昨日の何十q渋滞のニュースを見て、道路公団のあり方・公共交通網の整備の歪み・自動車優先施策の問題を痛切に感じました。
地方の自家用車しか交通手段がない地域と都市部の自動車利用のあり方とは 別個に議論すべきです。
都市部に住んでいる私でさえ、出張時 あまりにもバスの不便さで 乗り合いでタクシー利用を余儀なくされました。都市の中の交通網過疎も深刻です。
その地域に住む場合、自家用車なしには難しい地域もたくさんあります。
自動車産業育成・保護施策から脱却して、国民のための「交通網」を考える視点で 「高速道路無料化」施策を考えていかなければならないと思います。
マスコミや有識者と言われる人は、「割引で渋滞するのだから 無料化ならさらに渋滞」などと子どもじみた架空の想定を止めて、道路公団の実態・今までの交通施策のあり方を含めて「国民目線」で 問題提起して欲しい物だと思います。
素人の私にすら「反対のための反対議論」にしか 見えない議論の横行に辟易します。
財源をいうなら「道路公団」の財務のあり方を問うべきです。
朝から 少々固い話になりごめんなさい。
2009年09月22日
発想の転換・・
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