ネット政党「老人党」代表のなだいなだ氏のコメントを 紹介します。
とっても明快で 読んでいて何度うなずいたことか・・・・
一度、「老人党」で検索し、サイト訪問をしていただければ 嬉しいです。
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【打てば響く】アメリカと日本 なだいなだ
12月12日老人党メルマガ
また、間隔があいてしまいました。失礼しました。現在の感想を書きます。
まず日本についての感想 ある新聞の記者が電話をかけてきました。
「鳩山内閣は混乱しているようですが、どう見られますか」
「混乱してはいけないですか。良寛和尚式にいえば、混乱する時は混乱しなさいです。その必要があるから混乱する。それともあなたがたジャーナリストは、一糸乱れず行進する閲兵式風の軍隊のように、内閣も整然と行進していなくてはいけないとお考えですか」
「いいえ。ま、少しの混乱はあっても仕方ないですか」
「そもそも、沖縄問題は、そんなに緊急性のある問題ですか。それよりも沖縄の未来がかかっているのです。じっくり考えるべき問題ですね」
「でも、日米同盟はどうなりますか。日米関係は最悪になると心配する人もいます」
「心配する人もいますなんて、白々しい。あなたが、そう思っているのではないですか」
「いやあ、白々しいなんて・・・。そういわれれば、最悪とはどういうことなのかな」
「関係というからには、二つの当事者がいます。アメリカと日本です。
アメリカにとっては、これまでの自公民政権のように、ハイハイということを聞いてくれる政府がなくなったのは、痛いでしょう。
日本はどうですか。昔の冷戦時代にはアメリカに依存する理由もたくさんあったでしょう。今は、昔よりも緊急に依存する必要のある状況ですか。
強引に早く結論を出せと迫って、日本の国民を怒らせて、決定的にアメリカとの同盟関係にヒビがはいったら、困るのはむしろアメリカの方でしょう。冷戦構造が壊れた今は、日本にとって、沖縄の基地をどうするか、日本にとってどういう意味があるか、考えるに良い時期ではないですか。敗戦後60年もたっているのです。
アメリカによる沖縄の占領状態を終わらせる機会は今をおいてありませんよ」
「沖縄の気持ちも分かるけど、国益を考えれば」
「沖縄に我慢してもらう他はない、とその人はいうのですか」
「まあ、そのようなことを」
「自民党の有力政治家がこれまでいっていたのとおなじですね」
「国益はどうなってもいいのですか」
「その国益という考え方が問題ですよ。沖縄は日本ではないのですか。沖縄はつねに日本の国益のために犠牲にされて来た。アメリカの基地が本当に必要なら、日本の本土が少しは犠牲になればいい。
それに都合のいいこともある。
今、関空が大赤字です。
アメリカに関空の一部を基地として使わせれば一石二鳥ではないですか。日本の防衛のためという国益のためになら、それくらいの犠牲を本土も払うべきです。しかも関空の危機を救う。
そして沖縄県民のこれまでの苦しみを本土の人間も味わってみるのもいいではないですか。
アメリカは日本の防衛のために沖縄の基地が必要なのではない。
勝手に起こしたアフガニスタンやイラクでの戦争をサポートするために重要なのです。
海兵隊は日本から、アフガンに出発するのではないですか。日本の防衛に必要なのでしょうか」
「でも、アメリカが、そう簡単に譲歩するとは考えられませんが」
「簡単に譲歩をしないでしょう。だから長くかかる。しかし、長引けば困るのはアメリカです。
だから、早く決めろという圧力をかけているのです。
ここは《政権の内部事情が複雑なので、結論を出すのに時間がかかる。もう少し待ってくれ、時間をかしてくれ》といっている方が得策です。
信頼関係を損なうという人がいるようですが、信頼関係とはなにですか。日本の国民に対し、核持ち込みに関して、歴代の総理大臣に嘘をつかせていたのは、日本を信頼していたからですか。
少なくとも日本の国民を信頼していなかったことになります。
鳩山内閣は、国民の皆さんと一緒にやって行きたいといっています。
保守合同の時にCIAから岸は金銭的援助を受けました。岸は信頼されていたのですね。国民は信頼さ
れていなかった。政府間の密約などが交わされる信頼関係を、まだ続けたいと思いますか」
「ナダさんは過激ですね」
「いやいや、おとなしいものです。むしろ外交は原則ではない、駆け引きだということを、若い政治家たちにいいたいだけです。喧嘩の仕方も知らないで大人になった連中に教えたいのです」
「喧嘩の仕方ですか」
「そうです」
「喧嘩したらアメリカとの友好関係はどうなりますか」
「喧嘩は友好関係を損ないません。喧嘩友達はながい友情の関係のかたちです。ともかくいまの政治は、混沌としているから面白い。どっちに転ぶか分からない。そのスリルをしばらく味わっていましょう。それより小沢幹事長の、二個中隊ぐらいの議員やその他の人々を引き連れての、訪中をどう思いますか」
ぼくは逆質問しました。あいては首を傾げていました。
「じゃあ、ぼくの見方をいいます。小沢は、日本の外交が、東アジア重視に方向を転換するぞ、とい
うアメリカに対するプレッシャーをかけたのです。アメリカに対する示威です。アメリカよ、ごりご
り圧力をかければ、日本は中国との同盟を結ぶかもしれないですよという警告ともとれますね」
「なるほど、鳩山首相に決断を遅らせるようにさせているのは、小沢幹事長ではないかという気がしてきましたよ。だとしたら、かれはかなりやりますね」
「一筋縄では動かない。かれは日本のトウ小平のような最高実力者の存在感を持ってきましたね」
ぼくの今の感想がこのやり取りに現れているので、ここに紹介します。
某紙のデスクは、記者の記事をボツにするかもしれないので。
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いろいろな見方がある中で 説得力を持つコメントだと思います。
でも 党の幹事長でしかない 小沢氏の訪中については、やはり「違う」のでは・・・という思いはします。
長文の引用で申し訳ありません。
2009年12月13日
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今のところは未だ自由に考えを言える国ですから
ただ、相手がある、見てる、聞いているという事は忘れてはいけないと思います
オープンにするという事は、海外もそれを見ているという事です
そして、その相手は日本ほど甘くないという事を
日本という国は島国です
どこから攻撃されても、おかしくない国だというのは事実だと思います
その中の小さな一つですが、娘の友人が何人か留学しております
あの仕分け以降、理系の優秀な日本人留学生に対する引きとめ活動が活発化しているそうです
「日本なんかに帰っても、仕方ないよ」
っていうところです
かなりの地位を約束し、国費留学の人に対しては、その費用を払うとまで言っているそうです
「crazy!」「naive!」というありがたくない評価を得ているようです
国内の事・・・なんて甘く考えていても、海外は甘くありません
マスコミがどういう報道をしようとも、現実の生の声が一番ですから
日本の「利益を産まない研究は、研究でない」という基礎研究軽視が招いた結果だと思います。
以前は、日本企業には本田やマツダ、日本電気などに「経営戦略としての基礎研究」の風土がありましたが、今は目先の利益で汲々としているようです。
国費留学にしても 本省に戻れば研究が継続できない現状では魅力に乏しいものになります。
今、確実に研究継続できるのが「防衛医大」と「防衛研究所」だけというのも悲しい現実のようです。
人材を有効に活用できない組織としての日本では、前途は暗いとしか思えませんね。
医学分野でも「臨床医不足」から「基礎研究」が軽視されているのは事実ですから。