2010年01月24日

小沢氏の「墓穴を掘る」署名

任意の事情聴取は建前だけで 事実状の「被疑者扱い」で「検面調書(裁判所に提出できる証拠調書)を検察がとったことが明らかになりました。

この調書に署名してしまったことが、小沢氏の「政治生命」の危機といえそうです。

逮捕された石川議員や秘書が起訴された場合に 小沢氏調書と他の調書の食い違いが論点になりかねないからです。

退路が断たれ 小沢調書が正しく、他の被疑者の供述で作成された検面調書は「ウソ」「思い違い」であると、立証していかなければならなくなります。

公判で 石川議員や秘書の「罪状認否」が 一つの関門です。
もし 報道されているように「罪状を認める供述」を本当に 逮捕者がしているのであれば、調書の食い違いで 検察優位に公判が進む可能性が生じることになります。

調書への署名・捺印をしたこと自体、小沢氏弁護団のミスリードといえるかもしれません。
任意なのだから「検面調書」ではなく 「任意録取書」に止めるべきであったとおもいます。

会見での「説明申し上げた」認識は甘いとしかいえません。検面調書という証拠資料が検察の手に2通も残ってしまったのですから、どれか1つでも破綻すれば(秘書や奥様の調書との食い違い) 有罪推定資料になりかねないのです。

自分を守るか、秘書を守るかの選択さえ問われかねません。
小沢氏の「自信過剰」のためのミスとしか思えません。
公判で石川議員や秘書の全面否認がない限り 難しい局面に入ったといえるでしょうね。

検察が「どこをゴールにするか」、検察の手に優位な証拠を残した聴取だったと思えます。

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小沢氏聴取、関与否定
=虚偽記載「把握せず」−「裏献金は事実無根」・東京地検
(2010/01/24-00:09)時事通信
 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」による土地取引をめぐる事件で、東京地検特捜部は23日午後、小沢氏を任意で事情聴取した。
 小沢氏は終了後に会見し、供述調書2通に署名したことを明かした上で、政治資金収支報告書への虚偽記載について「把握していない」と関与を全面否定。ゼネコンからの裏献金は「事実無根だ」と述べた。

 聴取は東京都千代田区のホテルで、午後2時ごろから4時間半にわたり行われた。特捜部は今後、小沢氏の供述内容を詳しく分析した上で、同氏の事件への関与について捜査を進めるもようだ。
 特捜部は市民団体から告発を受けたため、黙秘権を告知した上で被疑者(容疑者)聴取した。

 記者会見や聴取終了後に配布した文書で小沢氏は、収支報告書への記載内容について、「相談や報告は受けていない。帳簿や報告書を見たことはなく、内容を一つ一つ確認したことはない」と述べた。

 陸山会の土地購入に充てられた4億円の原資については、自宅を買い替えた際に差額として残った2億円など、1989年から2002年までに銀行口座から引き出した総額5億6000万円のうち、土地購入時に個人事務所で保管していた4億数千万円から貸し付けたと説明した。

 ゼネコンからの裏献金については、「水谷建設からもほかの会社からも、不正な金はもらっておらず、秘書や元秘書も受け取っていないと確信している」と述べ、特捜部にも同様の説明をしたという。
posted by 小だぬき at 07:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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