〈1〉主体的に行動する(気分や行動は自分で決める)
〈2〉目的を持って始める(使命と目標を明確にする)
〈3〉一番大切なことを優先する(重要なことから時間と力を集中する)
〈4〉win―winを考える(他者を尊敬し、自分の意見も伝える)
〈5〉理解してから理解される(人の話を誠実に聞く)
〈6〉相乗効果を発揮する(創造性が高まる協力関係を築く)
〈7〉自分を磨く(肉体的、精神的な健康管理も重要)
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「7つの習慣」で成長
2011年12月8日 読売新聞
「自分の自信になる行動を五つ考えて。その中から三つ実行するのが、今週のチャレンジです」。
東京・世田谷区の塾「ITTO個別指導学院深沢校」。矢部裕貴(ゆうき)教室長(30)が、高校受験を控えた中学生に語りかける。
行われていたのは教科ではなく、「7つの習慣J(ジェイ)」と称する「生き方」の授業だ。
自尊心、目標・計画の立て方から、人に信頼される態度まで、エピソードを交えて実践的に学ぶ。小学生から高校生まで各クラス週1回。およそ塾らしくない内容だが、塾生の6割以上が受講する。
「勉強以上に、親や友人との人間関係で悩むのが思春期。解決できる自信がつけば成績も上がる」と、この授業の専任でもある矢部さんは語る。
授業の底本は、アメリカの教育者スティーブン・R・コヴィー氏の著書『7つの習慣―成功には原則があった!』。
主体性や誠実さ、協調性といった人格の重要性を説き、多くの企業が研修に取り入れるビジネス書の古典的存在だ。
海外の教育実践などをヒントに、2004年にFCエデュケーション社(東京)が子ども向けの教育プログラムの展開を開始。
「子どもが積極的になった」など評判が高まり、「7つの習慣J」を教える塾は全国で214校に。私立中・高校にも広がり、導入校は全国で87校にのぼる。
大阪市北区にある中高一貫の私立女子校、金蘭会(きんらんかい)中学校では、4年前、本の愛読者だった田中好浩教諭(51)が「学校改革の要に」と藤林富郎校長(57)に提案した。
前例のない取り組みに異論もあったが、議論の末、2008年から中1に導入。「1期生」が3年になった年から、部活動で全国大会優勝や入賞が相次ぎ、精神面の成長ぶりに先生たちも驚いた。
現在は校長を含め教諭12人が講師の資格を取り、中2まで2年間の必修授業に。
毎週、授業内容を保護者向けの通信で伝えるほか、保護者会も開いて家庭との連携をねらう。
今年、同校が行った調査では、保護者の約3分の2が「子どもの変化を実感」と評価、本を手に取る保護者も増えた。
中2の津森望美(のぞみ)さん(14)は、「自分の反応や感情は選択できる、という考え方を学び、確実に新しい自分が生まれた」と語る。
人間関係や勉強で悩んだ時、折に触れて授業を思い出すという。
遠回りのようだが、小さな変化の積み重ねが大きな成長を生む。
(片山圭子、写真も)
昔は子供の遊び、親のしつけ、近所の大人で身につけていた「能力」も期待できない以上は・・・
元職としては 学校は本来「学習に専念」できる環境が 必要とは思うのですが・・