2012年01月14日

牧太郎の大きな声では言えないが…:サイフの健康

牧太郎の大きな声では言えないが…:サイフの健康

毎日新聞 2012年1月10日 東京夕刊

 去年まで、初詣では「身体の健康」と「こころの健康」を祈っていた。


 20年ほど前、脳卒中で倒れ右半身まひになって、つくづく「健康が一番」と気づいた。


 家内安全、商売繁盛を祈るより、まずは「身体の健康」。


 「こころの健康」というのは、その時、うつ病になって「自殺しよう!」と思ったことがある。
「こころの不健康」は命まで奪う。


 「二つの健康」が最優先だが……今年の初詣は違った。


 大みそか。ベートーベンの「第九」を聞きながら、東京・アメ横から乗ったタクシーの運転手さんが「正直者がバカをみる時代になりましたねえ」とシミジミと話し出した。


 「金持ちだけが情報を独り占めして、ドンドン太っていく。1億円持っている人には、特別の情報が入るんだそうですよ」


 多分「富裕層限定プライベートクラブ」のことだろう。


 正直に働いても「豊か」になれない時代に「1億円の金融資産を持つ人」だけが“金持ちクラブ”に入れる。ほとんどの会員が年収3000万円以上である。


 そんな条件をクリアする人は? 莫大(ばくだい)な遺産を相続した人、ビジネスオーナー、医師、弁護士、大企業のトップ……でも、弁護士でも仕事がなくて、失業中というケースもある。


 かなり幸運でなければ「金融資産1億円+年収3000万円」はクリアできない。


 ところが、最近、その富裕層をミリオネアとビリオネア(超富裕層)に分ける風潮があるらしい。


 ビリオネアとは金融資産10億円以上。「ビリオネアビジネスの極意」の著者、小林昇太郎氏によれば、その数は2万6000人以上。彼らが持つ金融資産だけで50兆円だという。


 国民の金融資産は約1400兆円だから、日本の総人口の0・02%の超富裕層が国民の金融資産の3・5%を集めている。


 大部分の日本人がバカをみる時代?が来るかもしれない。


 今年の初詣は「身体の健康」「こころの健康」に加えて「サイフの健康」を祈った。


 僕のサイフの中身も“健康”であってほしいが、それより……神様! 日本のサイフ格差を少しでもなくして「健康な国家」になりますように!(専門編集委員)

posted by 小だぬき at 13:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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