2012年03月10日

憂楽帳:風化と教訓

憂楽帳:風化と教訓
毎日新聞 2012年3月10日 大阪夕刊

「1月17日を休日にしよう」


 10年前のこの日、同僚が本紙朝刊「記者の目」欄で提言した。阪神淡路大震災から7年がたち、更地や壊れた建物が目立つ場所がある一方、再建が進んで被災地と分かりにくい地域も多かった。


 何より被災者の中でも、被害の程度、収入、年齢などによる温度差が大きかった。

私も取材先で「いつまで暗い話ばかり書くのか」と問われ、悩んだ記憶がある。

一人でも多くの命を救うため、休日を利用してじっくり教訓を学ぼうという同僚の提言には、風化を何とか食い止めたいという思いがにじんでいた。


 明日で東日本大震災から1年になる。阪神の約3倍にのぼる2万人近い犠牲とともに、津波、原発事故などの教訓はあまりに多い。一日だけの休日にとどまらず、ボランティア活動が連休などに偏りすぎないよう、企業や学校で休暇を取りやすくする工夫なども必要だろう。


 いつかどこかで大地震が起きた時、「あの教訓が生かされた」という事例を一つでも増やしたい。その思いを込めつつ、発生時刻の午後2時46分に時計のアラームをセットした。【斉藤貞三郎】

posted by 小だぬき at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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