XPのサポート期間があと2年を切ったそうですが、そのほかのOSやマイクロソフトオフィスのサポート期間はどうなっていますか?
(2012年4月23日 読売新聞)
Vistaは2017年4月11日、
ウィンドウズ7は2020年1月14日。
Office 2003は2014年4月8日などとなっています。
ウィンドウズユーザーにとっても、最もなじみのあるOSになったウィンドウズXPパソコンが使えなくなる2つの理由
パソコンの寿命というと、普通は故障するまでの期間をイメージすると思います。
確かに、パソコンを構成する部品(CPUやHDD、液晶ディスプレーなどの機械類)が壊れてしまえば、パソコンは動作しません。もし部品が壊れてしまったら、交換などの修理が必要です。
しかしパソコンには、たとえ本体に問題が無くても、使えなくなる日時というのが決められています。
これがパソコンの抱える、もう一つの寿命、OSの「サポート期間」(サポートライフサイクル)です(図2)。マイクロソフトでは、原則として毎月1回、「セキュリティの修正プログラム」(月例パッチ)を配布。安全にパソコンを使えるように対処しています(図3)。
サポート期間がすぎると、月例パッチの配布が停止。OSなどの不具合(セキュリティホール)は修正されなくなります。
こうしたOSの不具合は、パソコン内から個人情報を盗み出すといったマルウエア(悪意のあるプログラム)の侵入経路に使われます。
このため、月例パッチが配布されないOSは事実上使えなくなります。
メインストリームサポートと延長サポート
サポート期限を確認する前に、マイクロソフトが用意するサポートの種類について紹介します。サポートには二つの種類があります(図4)。一つは、メールや電話での無料サポートやセキュリティー以外の修正プログラムを提供する「メインストリームサポート」です。現在、OSでメインストリームサポートに該当するのは、現行のウィンドウズ7だけです(図5)。もう一つは、月例パッチ(セキュリティーに関する修正プログラム)だけを提供する「延長サポート」です。最近では、ウィンドウズVistaがメインストリームサポートを終え、延長サポートに移行しました。
では、各ウィンドウズのサポート期間はどうなっているのか?
まずXPは2014年4月8日で延長サポートが終了します。
Vistaは2017年4月11日に延長サポートが終了(図6)。ウィンドウズ7は2015年1月13日にメインストリームサポート、そして2020年1月14日に延長サポートが終了する予定です。
Office 2003もあと2年でサポート終了
サポート期間があるのは、ウィンドウズだけではありません。そのほかのソフトにもサポート期間があります。利用者が影響を受けるソフトとして、ビジネス文書の作成に欠かせない「Microsoft Office」です。XPとセットで利用されることが多い、Office 2003は、サポート期限が2014年4月8日。XPと共に延長サポートが終了する予定です(図7、8)。
続いてOffice 2007。こちらは今年10月9日にメインストリームサポート、2017年10月10日に延長サポートが終了する予定。現行のOffice 2010は、メインストリームサポートが2015年10月13日に終了し、延長サポートは2020年10月13日までとなっています。