2012年05月05日

言葉の持つ力。それは「傷つけるためではなく…

余録:
言葉の持つ力。それは「傷つけるためではなく…
毎日新聞 2012年05月05日 00時07分

 言葉の持つ力。それは「傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、だれかとつながりあうための力」だ−−。
今年の本屋大賞を受賞した小説「舟を編む」 (三浦しをん作、光文社刊)の一節である。

辞書は言葉の海にこぎだす舟、その舟を編むのが辞書づくりだという比喩が美しい

▲悲しいかな、私たちが現実に耳にする言葉は、辞書づくりに一生をかける作中人物たちのように温かくはない。
相手を責め立てる言葉、だれかとつながりあうための言葉ではなく、だれかを傷つけるための言葉がはんらんしている

▲大型連休前の問責決議で、田中直紀防衛相の資質を問う国会論戦があった。
子どもの世界のいじめにも似た集団での嘲笑に、眉をひそめる国民も多かったのではないか。
その職にいかに不適格かを丁寧に説く方が、よほど言葉に重みがあっただろうに

▲この国の政治は議論がいつもかみあわない。与党も野党も自分たちの陣地を築き、壁を高くして、互いに言葉を投げつけ合っている。
壁の内側は仲間の世界だ。
そこでしか通じない言葉を使っていれば、それはいつしか仲間だけを守り、敵を傷つけるための言葉になってしまう

▲コミュニケーションとは本来、考えを異にする者同士が相手の意見に耳を傾け、それを尊重し、そして自らを高めていくことである。人と人がつながりあうために、言葉は生まれたのだ

▲連休明けには問責決議の後始末と消費税の国会審議、そして小沢一郎元代表の処分解除をめぐる民主党内の論議が始まる。
言葉のつぶてがむなしく飛び交う政治の光景を、また見せつけられるのはごめんこうむりたい。
posted by 小だぬき at 08:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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