2012年05月10日

もうしばらく連休モードで無理せずにゆっくりと

香山リカのココロの万華鏡:しばらく連休モードで 
毎日新聞 2012年05月08日 東京地方版

 5月が始まった。


 さわやかな季節の到来に気持ちも晴れ晴れという人はよいが、「連休も終わって気が重い」「なんとなく疲れが取れない」という人もいるのではないか。

俗に「五月病」と言われているが、とくに大学1年生、新入社員、新婚の主婦など、この春に大きく環境が変わった人はこの時期、注意が必要だ。

しかも、志望校に合格したなど努力が実って変化を迎えた人ほど、緊張がややゆるむことでそれまでの疲れがどっと出て、気持ちの落ち込みやからだの不調などにつながる場合がある。


 実は、今年はこの「五月病」の状態になる人が、いつもの年より多いのではないかと心配している。

昨年の震災を経て、被災地からは「4月から決意も新たにスタートを」という声が聞こえてくる。
ようやく元の場所で再開された学校もある。
また、原発から半径20キロ圏内でも、放射線量の比較的低い一部の地域への立ち入りが可能となった。
被災地以外でもこういった復興への歩みを見て、「私もしっかりやろう」と自分に言い聞かせている人もいるはずだ。

 この震災以降の人々のがんばり、前向きな気持ちは、本当にすばらしい。あきらめないこと、信じ続けることの力を感じさせられる。しかし、がんばればそれだけ心身のエネルギーは使われる。
そうすると、どんなに「負けないぞ」という気持ちはあっても、やっぱり疲れるしペースも落ちてくる。

 私は「五月病」は、決して病気ではないと思う。それは、「がんばったんだから、少しは休もうよ」というあたりまえのからだからのサインだ。

むしろやってもやっても疲れることもなく、ハイペースで飛ばし続けられるほうが恐ろしい。その果てに待っているのは、パタッと倒れて起き上がることもできなくなる「燃えつき状態」だからだ。


 本当は、ゴールデンウイークを「五月病休暇」として、もっと長くすればいいのに、と思う。このあたりで2週間くらいまとまって休みを取って、とりあえず新年度のスタートを切った自分をほめながら、少しみんなでゆっくりしたほうがよいのだ。

 もちろん、実際にはそんなことはできないが、せめて気分だけでもそうするのはどうか。
つまり、もうしばらく連休モードで無理せずにゆっくりと5月のよい気候を楽しみ、勤めている人はなるべく明るいうちに会社を出て、春の夕暮れを楽しんでみるのだ。

「なんだか五月病みたいなんで、お先に失礼しまーす」と、この“春の病”をときには利用してみてはどうか

posted by 小だぬき at 06:36| Comment(0) | TrackBack(0) | うつ病について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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