2012年05月17日

東電を法的整理なら国民負担5兆円減!

東電を法的整理なら国民負担5兆円減!
2012.05.16 zakzak

連載:「日本」の解き方」


 東京電力は公的資金による資本注入で経営再建を目指すことが決まった。
2年以内で黒字転換を目指すとしているが、果たして投入された公的資金を国に返済することはできるのだろうか。

 本コラムで何度も指摘してきたように、東電を法的整理すれば、発送電分離などの電力自由化もできる。
しかし、法的整理をしないと電力自由化はまずできない。

 今後も引き続き東電の地域独占を許し、その結果として東電が黒字転換するとしても、それは単なる独占利潤によるものでしかない。

 つまり、東電が地域独占である限り、その電力料金は国民にとって避けられないものであり、その意味では税金と同じである。

だから、東電を法的整理で解体し、電力自由化をしない以上、「独占的な電力料金」か、「税金負担」か、という選択肢しか国民には与えられず、どちらにせよ国民負担になるわけだ。

 一般の資本市場のルール通りに法的整理しておけば、東電の債権者や株主が相応の負担をするので、国民負担は5兆円程度軽くなる。
と同時に、送電部門などの売却が行われるので、発送電に分離もできる。
その際、原発を国が買い取るという選択肢もあった。
そうであれば、買い取り価格にもよるが、脱原発か否か、脱原発の場合にはそのスケジュールも国民に明確にすることができたはずだ。

 もちろん、東電を法的整理しても、電力事業が継続されるのはJALの法的整理でも飛行機は飛んでいたのを見れば明らかだ。

 東電を事実上国有化をしながら、法的整理の時と同じようなことが果たしてできるだろうか。
総合特別事業計画をみれば、そうならないことは明らかだ。総合特別事業計画は、地域独占の東電の存続を前提としてその範囲内での些細(ささい)なリストラでしかない。

 マスコミも東電の存続を前提としている。マスコミでコメントするアナリストもそうだ。だから、「政府による実質国有化で東電の経営破綻という最悪のシナリオは回避されたが、総合特別事業計画の実行性に懸念がある」などという評論家的解説になる。
ちなみにアナリストの多くは金融機関系のシンクタンクなので、法的整理すると打撃が大きい親会社の金融機関を意識して、法的整理を口にすることはまずない。

 経産省の思惑は、形だけ東電のリストラをし、少しだけ電力自由化の雰囲気を作り、結局、地域独占は当分の間維持して、その間に高い電力料金を国民に課して、それによって公的資金を長い間かけて返済していくということではないか。

 地域独占がいかにひどいかは、関電の対応をみてもわかる。

事前にとりうる需給対策を行わないで、原発稼働がないと電力供給できないという一点張りだ。
地域独占なので、そうした「横暴」がまかり通る。東電国有化の出口を電力自由化におき、発電部門では地域独占をなくし、それで発電の多様化や安心化を図り地域電力の安定供給をすべきだ。
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

posted by 小だぬき at 18:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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