2012年07月22日

「親の価値観押しつけないで」−−二神能基さん(69)

リアル30’s:変えてみる? 識者に聞く 
「親の価値観押しつけないで」
2012年07月05日 毎日新聞

二神能基さん(69)


二神能基(ふたがみ・のうき) 1943年生まれ、愛媛県出身。ニートや引きこもりの若者を支援するNPOニュースタート事務局を設立、若者支援で全国をかけ回る。著書に「希望のニート」など。
二神能基(ふたがみ・のうき) 1943年生まれ、愛媛県出身。ニートや引きこもりの若者を支援するNPOニュースタート事務局を設立、若者支援で全国をかけ回る。著書に「希望のニート」など。

◇価値観の谷間で身動き取れず

 ニートや引きこもりになってうちに来た若者に「この先どうなりたいの?」と聞くと、「普通に幸せになりたい」と答える。
普通に働いて、普通に家庭を持って、普通にやっていきたいと言う。
そもそも、物欲や競争心があまりないんです。
社会でのし上がりたいなんて欲望もない。


 しかし、30代は家庭や学校で「成長」という価値観を刷り込まれてきた。
親は引きこもった子どもに対して「努力して一歩ずつがんばればいい」と言うが、一歩ずつ上がっていけたのは20世紀の話。

私は親御さんに「上昇志向を捨てないと子どもは立ち直れませんよ」と伝えている。


 でも、真面目なお母さんほど「息子を立派に育て上げるのが務め」と考えていて、発想転換が難しい。

だから、うちに来た若者をいかに21世紀型にするかが私の務め。
「がんばればなんとかなる」という発想は彼らを追い詰めるだけです。


 若者も根が真面目なんですよ。
「正社員じゃなきゃいけない」「結婚するには年収はこれぐらいなきゃいけない」って。

そんなの誰が決めたの? 正社員が良かったのは、根拠なく給料が上がるシステムがあったから。
自分らしく生きようと思えば、正社員の仕組みにこだわらなくていい。
仕事に生きがいを求めた時代はもう終わったんです。

 お金のために働くのは彼らにとって「懲役」のようなもの。
「若者は辛抱が足りない」という意見もあるが、むしろ辛抱する価値がないということ
「ヒモ婚」の幸せもあっていい。
「男が働いて妻子を養う」といった家族観に縛られていては若者は結婚しません。


 私は「一番嫌でない仕事で自分の食いぶちだけは稼ごう」と言っていて、20代以下にはすっと入っていく。

彼らは「大企業の正社員だから安定とは限らない」って感じているから。
非正規の仕事に就いて「仲間とボランティアをしたりしながら、ビンボーを楽しんでます」と明るいです。


 ところが30代は苦しい。
20世紀と21世紀の価値観の間で身動きが取れなくなっている。
親から「やっぱり正社員じゃなきゃ」と言われ、右往左往している。
でも、給料が低くったって生き方が貧しいわけではない。心豊かな生き方はできる。日本はこんなに豊かになったのに、まだ発想が貧乏くさいですね。


 時代の大きな転換期で、30代はこれからの日本を作る世代。
若者の現状は親世代に「新しい幸せの形」を考えさせる。
ぜいたく品やみんなが持っているモノを求めるのではなく、働く動機として、仲間や誰かの役に立っているという実感・場所が必要。
親や政府がその発想に立たないと。
    【聞き手・鈴木敦子、写真も】

posted by 小だぬき at 10:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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