毎日新聞 2013年01月25日 12時31分
また、この季節が来てしまった。
毎年1月、決まって体がだるくなり、鼻水に軽いせきという風邪の初期症状が続く。一昨日、ついに目がしょぼしょぼし始めて、診療所に駆け込んだ。
例年通り、花粉症だと申告して抗アレルギー薬を処方してもらった。
これまでと違ったのは、薬の名前だった。
「ジェネリック(後発薬)ですが、成分は全く同じです」との説明。
どれぐらい安くなるのか聞いてみた。
先発薬なら1錠100円近くするところが3分の2。
それで効き目が同じなら使わない手はない。
これから毎日1錠ずつ、数カ月もお世話になるのだ。
安価な後発薬使用の旗振りを国がするようになったのは近年のこと。
社会保障費の増大を少しでも抑えたい財政事情からだが、医療費の負担に苦しむ健保財政も、我々の家計も助かる。
規制緩和などで産業の高コスト構造が改善すれば、競争力は上がるけど、モノやサービスの値段は下がる。
給料も物価も上がるのが「デフレ脱却」。
その処方箋を書くのはなかなか難しい。
【平田崇浩】