毎日新聞 2013年07月23日 東京地方版
広島・呉市で起きた16歳女子生徒の死体遺棄事件。
自首して逮捕された元同級生の少女やその友人たちは、スマートフォンの無料通信アプリを頻繁に使っていた。
出頭する際にも付き添っていた母親に少女は「(通信アプリで女子生徒に)悪口を書かれて腹が立った」と語ったともいわれる。
また、逮捕の前、友人たちに向けて「裏切ってごめんね」などのメッセージも書き込んでいるという。
携帯電話などを使ったメールに比べても、このような通信アプリではさらに簡単な操作でメッセージを送ることが可能だ。
また文字で表現するのがおっくうなときには、「スタンプ」と呼ばれる無数のイラストから、どれかを選んで送信してもよい。
こういったアプリの登場で、若い人たちのコミュニケーションの機会は格段に増えた。
あらかじめ文章にまとめたり書いて直したりしなくても、「うれしい」「ガッカリ」と感じた瞬間に、難しい手続きは抜きでそれを誰かに伝えることができるようになった。
それを受け取った人たちも、条件反射のように「いいね!」などと短いフレーズで反応する。やり取りの基本は「なるべく速く短く」のようで、学生たちの会話を聞いていると「あの子は(メッセージの)返しが遅い」「(メッセージが)長すぎて読む気がしない」などという友人への不満が時々語られている。
熟考、推敲(すいこう)よりもまず発信、そして反応。
こんなコミュニケーションを繰り返していると、知らない間に自分の感情をコントロールする習慣が失われるということはないだろうか。
誰かの発言にカチンと来ても、これまでならそれを顔に出す前に、まずは自分の中で「ひどいなあ」などと感情をかみしめたはずだ。
そうやって「時間稼ぎ」をするうちに最初の怒りは少しずつおさまり、誰かに「こんなことがあってね」と話す頃には相当、落ち着いている。
ところが、瞬間的にそれを多くの人に発信できる装置があれば感情を抑え込む必要はなくなる。
それどころか、過剰なイラストなどでその時の気持ちを表現できるので、逆に当初よりエスカレートすることさえあるかもしれない。
感じたこと、思ったことを、常にすぐに顔に出し口にするのは、自分にとっても相手にとっても危険なことだ。
スマートフォンや通信アプリが実現させる瞬間的なコミュニケーションを楽しみながら、どうやって私たちは「感情の爆発」を防ぐことができるのか。
難しい課題が一つ増えた。
さてどんな日本になるかな?
これからは、民主党の失政のせいにできず、国政全般の一つ一つの対応が 誰のためのものかはっきりとします。3年間はスタグレーション(低賃金かのインフレ」で国民生活は綱渡りになるでしょうが、3年後の衆参議院同時選挙が 歴史の転換点になると思っています。棄権の5割の人達が どう動くかですね。夜明け前が一番暗い夜です、今が「夜明け前」と信じたいです。