毎日新聞 2013年09月10日 東京地方版
最近、診察室に「引きこもりのきょうだいのことで……」とやって来る人が増えた。
具体的なケースを想定してみよう。
相談に来たのは40代の女性。3歳年上の兄が、長い間実家で引きこもり生活を続けている。
両親が面倒を見ていたが2年前に父親が亡くなり、その後母親は認知症になって施設に入ることになった。
「母親の年金は施設の費用になりますし、私には子育てや夫の親の介護があり、時間的にも経済的にもまったく余裕がありません。
今度、兄を連れてきますから病気なら治療して、何とか働けるようにしてください」
これは架空のケースだが、相談の多くはこんな内容だ。
きょうだいから「今度はあなたが私の面倒を見て」と告げられ、うつ状態に陥った人もいた。
家族には法律上、「扶養の義務」というのがあり、親子、きょうだいが窮地に陥っているのに知らんぷりをすることはできない。
しかし、きょうだい同士はその義務が少し緩く「自分の生活を犠牲にしない限度で援助する義務がある」となっている。
「何がなんでも」ではなくて、「自分にゆとりがあれば」助け合う。
それがきょうだい、と法律で決められているのだ。
そうだとしたら、先ほど挙げたケースの場合、その引きこもりの兄の世話をする義務は妹にはない、ということになる。
とはいえ、事はそう簡単に運ばない。
もし、兄が生活保護を受ける相談に行けば福祉担当者は「どなたか親族で扶養してくれる人はいませんか」と尋ねるだろう。
その前に、本人から「なんとか援助してくれないか」と何度も連絡が来たり、施設に入っている母親が「申し訳ないけど面倒見てあげて」と言ったりするかもしれない。
法的にも感情的にも、「家族の縁を切ること」は簡単にはできないのだ。
では、やはり自分の人生を犠牲にしてでもきょうだいの世話を引き受けるべきなのか。もしもそうなったら、その人は生活能力のない兄や妹を恨み、そんな状態にしたまま世を去った親を恨み、息も絶え絶えで、人生の後半を生きなければならない。
長い間、親に依存して暮らしてきた40代、50代の引きこもりの人たちでも、一念発起してクリニックや相談機関を訪れ、そこから自立を果たす可能性もないわけではないが、残念ながらそれは極めてまれなケース。
「親が亡くなった後、誰が引きこもりのきょうだいの面倒を見るか」という事は、これからの深刻な社会問題だ。
孤独死も増えてるし・・・。
私は戦後の極貧生活と家庭の不和の中で育ちました。
兄姉計4人の中で私だけが何とか頑張って大学を卒業し定年まで社会人として働き続けました。
でも私は心の問題を抱える亡姉と迷惑行為を繰り返す長兄のことで生涯苦しんできました。
昨年亡くなった姉は・・
幼少期の家庭への不満を常に逃げ場にして人を攻撃し自閉的で働けないまま精神科医療は拒否して妹の私を攻撃と依存の対象にし続けて・・生涯を終えました。重大な病気発覚後の闘病生活は壮絶なものでした。
逃げることのできない妹の私は非難を一身に受けて情けなさとお若い医療関係の方々への申し訳なさ等々で地獄のような思いでございました。
長兄は・・
自暴自棄生活迷惑行為を繰り返しエスカレートし会話もできませんが依存だけはしてきます。
長兄姉ともに生来の能力は充分持ちながらも大人になりきれなかった老人の問題です。
「兄さん死んでくれてありがとう」と言う小説を地でいく生活をしのんでいてこちらも病気になりそうです。
兄姉の縁を切ることはできない。
でも妹の力ではどうすることも出来ない問題。
私が一生悩み続けている問題なで・・・コメントさせていただきました。
少し気持ちが軽くなりました。
どうぞ突然の書き込みをお許しください。
自立しきれない深刻な問題です。
兄妹の関係が 逆転していますね。「悩む」ことも妹としては理解できますが、福祉などへの相談もしてくださいね。
私が疲れ切った時 人に迷惑のかからない犯罪で逮捕され 刑務所にはいって欲しいなどとも考えてしまいました・・・。桃子さんの人生の再出発のためにも 行政機関の力も借りてください。
お兄さんの「生活能力欠如」は もう妹では支えきれないとの「決意」をして 福祉を利用する方向で考えて欲しいと思います。
悩むなら自分の幸せのことで悩みたいとの 縁切りも大切です。
どんどん書き込みを利用してくださいね。
立場が違う部分、参考にできることもあるとおもいますので、これからもよろしくお願いいたします。
実は行政など・・全てのお世話になりました。それでも連絡先が妹なのでいつも連絡が入ります。
本人は「ほっといてほしい」と怒鳴りちらしますが病院も警察も兄弟姉妹に連絡をしてきます。迷惑をかけている立場なので逃げることは出来ず困り切っても動かざるを得ないのです。
行政は・・担当者が1人で忙しく悩みを聞いてはくれますが打つ手立てはありませんでした。
先日心の病で自殺された往年の歌手のご家族の悩みを知って「私の悩みと同じだ。。」「自分だけではないんだ」と慰められた次第です。
行政も病院の先生も出来る限りの尽力をして下さいましたが看護師さんたち同室の患者さんたちからのクレーム、理性喪失した本人の扱いなど私抜きで話は進みません。渦中で謝りお願いし展望のない暗闇の恐怖に悩み苦しむのは私でした。
長兄は彼のプライドを何とか上手く考慮しながら年金で不足する額だけは行政の支援を受ける手立てはしました。でもいったん荒廃した精神は治まりません。短気自暴自棄は加齢で激化しています。
妹として付かず離れずの立場でより悪化しないように見ていくしか方法はないようです。
小だぬきさんのブログでつい愚痴ってしまいましたがお陰様で少し涼風が通り抜けて気持ちがラクになりました。
また思い余ったとき相談させてくださいね。
有難うございました。
自分の生活第一だけは 気持ちの上でしっかりと持ってくださいね。もう「措置入院」ではダメなら「閉鎖病棟」に移してもらうしか方法はないようです。今はなんというか知りませんが 昔の「禁治産者」宣告を申請してもらうのも一つの手かもしれません。連絡先になり いろいろな所から連絡があるイライラ感。弟の時も 警察やローン会社の返済督促などで 一時電話線を抜く状態でした。最後は毎日ヘルパーさんの巡回と警察の立ち寄りを要請しました。
行政の「申告主義」で 利用できる制度も利用していない場合もあります。
自分の心や感情が激したときに 気軽に福祉課のケア―マネージャーと話に行くことも大切です。
私も随分と お世話になりました。
桃子さんの人生の充実のために いつでも相談できるように福祉課と連絡をとりあって欲しいです。
いつでも「小だぬき」を利用してくださいね。
身内に「自立」できない、「自己中心」者がいるとドラマのように立ち直るお兄さんと支えた妹の美談とは いかないものですもの。