人をサポートする人“燃え尽き”に注意
2013年9月10日 読売新聞 yomi Dr.
1970年代、バーンアウト(燃え尽き)症候群という言葉が流行語になったことがあります。
米国の精神科医が、医師や看護師など精神的な援助の仕事をする人にみられる職業障害と報告したことがきっかけです。
人のサポートをするために自分の感情を抑え、無理をすることが続いたり、仕事に対する責任感が強く、理想に燃えてがんばったりする人が、あまり期待していないような結果になった時などに、
心の疲労感を感じてイライラしたり、人に会いたくなくなったり、不眠や体調不良になったりします。
そして仕事に対する熱意もなくなり、出勤したくなくなるような“燃え尽き”を起こすことが燃え尽き症候群です。
人をサポートするような仕事に関わる人は、自分の生活を二の次にして仕事をすることもしばしば。
しかも、それが当たり前なこととみられてしまうことなどが、こうした症状の背景といえるでしょう。
仕事と同時に、自分の生活や自分の時間のゆとりとのバランスを考えたり、仲間同士でサポートし合ったりするなど、
人に関わる仕事につく人は、燃え尽きない工夫が必要です。