毎日新聞 2013年09月17日 東京地方版
東京オリンピック開催に沸いた週末が明けた診療所。
患者さんたちの中に、さえない表情の人が目立った。
「どうしました? うつの症状がひどくなりました?」と聞くと
「オリンピックが……」という答えが
「え、好きじゃないんですか、オリンピック?」と言う私に、
「いえいえ、東京に決まって本当によかった」と、慌てて否定した人もいた。
その人たちは、「7年後」という現実味があるようでいて、それなりに長さもある年月に負担を感じ、気が重くなっているのであった。
ある人は、「7年後に、自分はもう50代かと考えるとめまいがする。
まだ独身か。仕事はどうなっているのかと急に不安になった」と語った。
別の人は、「それまでに大きな災害があったらどうしよう。
どこに逃げたらいいのかと想像してしまう」と話した。
「まだうつ病が治らずに、こうやってここで先生と話していたら、と考えると気がめいる」という正直な人もいた。
「まあ、きっと大丈夫ですよ。元気になってオリンピックに熱狂してますよ」などと言いながら、ふと「自分はどうしているのだろう」と、我が身にも目が行く。
7年後に私は60歳。
世間で言えば還暦だ。
大学や病院の定年も近い。
退職後の備えはできているのか。
漫画やゲームからは卒業し、年齢相応の落ち着きを身につけているだろうか、などと途端にあれこれ心配になってくる。
マスコミの仕事で会うテレビディレクターや編集者らは「ついに東京にオリンピックが来るね!」と、みんな手放しで喜んでいる。
中には60代もいるが、「絶対に現役でその日を迎えたい」「孫もその頃は大学生。
一緒に観戦へ行けるかと思うとワクワクする」と、新たな励みにしている人も少なくない。
広告代理店に勤める友人は「7年なんてあっという間。準備が間に合うかどうか」と、今から気ぜわしい。
「7年後のオリンピック」を、明日のことのように楽しみにできるか。
それともその日までの時間の長さにぼうぜんとしたり、その時の自分や社会に良くないイメージを抱いてしまったりするか。
その違いで「今の心のエネルギー」を測れそうな気もする。
とはいえ、張り切りすぎて息切れしてしまうようでは元も子もない。
「今よりきっと悪くなっている」と悲観する必要もないが、被災地の復興などやるべきことはきちんとやりつつ、気持ちを落ち着けてその時を待つ。
そうありたいものだと、自分にも言い聞かせた。
7年後のオリンピックで騒いでいるのを観ると
アホらしいと思ってしまいます!
オリンピックに膨大な財力を使うなら
復興支援でしょ〜
何考えているんだろうね
バカな連中・・・
復興が先だからオリンピックが決まればピッチがあがる
それを祈るばかりです。
みゆきさん 私は 今までの自民党のやり方では、オリンピック優先、被災地・原発汚染の矮小化宣伝になると思います。安部さんが福一立ち入り禁止区域に自民党本部を移転すると宣言するのであれば、期待ももてるのですが・・・・。
土建会社にしても大型公共工事と福一対策、被災地復興では 機材・人員をどちらに重点をおくか 両立できるほどの裾野は広くない。
本当は 右翼君らが 復興の最前線にたたないと主張していることと乖離してしまうのですが・・