息を吸うと咳が出る
という人いませんか?
2013年12月20日 読売新聞yomiDr.
(呼吸器領域における心理的作用の見直し)
時代に関係なく、人は恐怖や緊張を感じると不安になり、共通な現象として「息が詰まる思い」という反応が出ます。
「息が止まるんじゃないかと思った」とか、息苦しい雰囲気、激しい言い争いに息があがっていたなど、心理的ストレスには呼吸困難や咳(せき)などの自覚症状があります。
わかりやすいのが、緊張時の咳払いです。
息をのむ、息を殺す、あわてて咳(せ)きこむというような言葉の表現は英語でもありまして、with bated breath(息を殺して)、 breath again(ホッとする)、 hold one’s breath(固唾〈かたず〉をのむ)など、
日本語の方が語彙(ごい)にたけているように私は感じるのですが、いずれも不安と呼吸に関連したフレーズです。
ちょっとおどろいたのは、咳という意味の英語 cough に「白状する」とか「告白する」という意味があることです。
日本語では「彼が咳してくれた」なんていいませんよね。笑ってしまいました。
一般的に咳をすると「風邪かしら」と疑うものです。
風邪でもないのに緊張から咳が止まらなくなるなんてことは、あまり考えないものです。
でも心理学の分野では、咳をしているから何かの病気とはすぐ考えません。
自分の生活習慣に急変が起こったり、周囲の人間関係で悩んでいると、胸の周りの筋肉が緊張したり、ときには痙攣(けいれん) を起こしていたりすることもあり、締め付けられてきて、呼吸が大きくできなくなってくることがあります。
女性の場合で一番分かりやすいのが、窮屈な補整下着をつけていると胸が苦しくなるという症状です。
体のラインをきれいにみせるためにそれをがまんし続けていると、失神を起こす人もいます。
昔、西洋の女性がコルセットをつけたままワルツを踊り、気を失ったところを男性に介抱してもらい、恋が芽生えるなんて話も(嘘〈うそ〉か本当かは知りませんが)あったといわれています。
補整下着の話はおいておいて、胸や背中の筋肉が緊張するのは、不安やストレスをがまんしている時によく起こります。
するとなんとなく、締め付けがキツイものは着たくなくなる、男子の場合でもネクタイをしたくなくなるといった現象が起きてきます。
着やすいものだけを身につけていたいので、毎日同じものを着るようになってしまう男性もいらっしゃいます。
こういった現象は、年齢に関係なく、高齢者でも体の締め付けが原因で、手や腕がだるくて、しびれるような感じがすると訴えられる方がいらっしゃいます。
単に「もうお年ですから、色々不自由が出てきます」で片付けずに、筋肉の緊張を緩める薬をしばらく飲んでいただき、不安を軽減する漢方薬を併せて服用していただくと、筋肉の緊張や不安の軽減にともなって、咳や呼吸困難が治まって身体が楽になってくることがあります。
女性の場合も、ランドセンという薬に柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)エキスを一緒に1週間ほど試していただくと、呼吸が楽になったとおっしゃる方や、肩こりが軽減した方がいらっしゃいます。
そこにヨガ体操のイスに座ったままできる呼吸改善方法を学んでいただき、あとで自律神経測定機械を使って交感神経を測ると、イライラが落ち着いているというデータが出ることがあり、咳も治まっていることがあります。
人を総合的に診るというのは、血液審査やレントゲンやMRIも必要ですが、これからの日本人の健康維持には、自分に合ったストレスの健康管理をより科学的に見ていくという、ひとりひとりの関心を高めることが重要だと思います。
ついでに鼻水も出ます
ただの風邪かしら(≧m≦)ぷっ!
津軽産 りんご酒・ジュースを飲んでファイト!!
まだまだ わかいのですから・・・(私より、笑)