2014年01月28日

「辞めたって行くとこないよ… 」「地獄の中高年ブラック企業」闇実態 vol.01

「辞めたって行くとこないよ… 」
「地獄の中高年ブラック企業」闇実態

週刊大衆02月03日号vol.01


家族のため、生活のため――そんな弱みにつけこんで、あの手この手で搾取する手法と対策をすべて書く!
社員をボロ布のように酷使して、擦り切れたらポイと放り出す。
採用時に示した有給休暇や各種保険は大ウソで、残業代すら、ろくに払わない――。

現在、深刻な社会問題となっているブラック企業。
2013年の流行語大賞ベストテンにも選ばれるほど、それは日本中で猛威を振るっている。

『ブラック企業被害対策弁護団』事務局長の戸舘圭之弁護士によると「最近は【いかに安く働かせるか】が会社を成長させるビジネスモデルと考える人事担当者もいます」と言うから恐ろしい。

新人を数百人単位で採用し、1年後には半分も残っていない――。
こうしたケースをよく耳にするためか、ブラック企業の餌食となるのは若手社員だと思われがちだが、実際はそうではない。

日本労働組合総連合会によれば、昨年1年間で1万7000件以上の労務相談を受けたが、このうち最も多かったのは、40代の労働者だという。

そして、同連合会・非正規労働センターの村上陽子総合局長は、中高年の労働者ならではの傾向があると話す。

「会社から労働強化や残業代を払わないなどの理不尽なことをされた場合、若ければ辞めるという選択が多いかもしれませんが、中高年であれば、次の就職先を探すのが難しいこともあり、我慢するしかないというケースも多いようです」

従来の"新人使い捨て型"ではない、中高年の弱みを利用したブラック企業とは、いったい、どのようなものなのか?

本誌は、その被害者である大藤功さん(53=仮名=以下同)から話を聞くことができた。

大藤さんが30年近く営業職として働き続けてきた電気機器部品メーカーが倒産したのは、3年前のことだった。

妻と当時、高校生だった娘を養うため、毎日ハローワークに通い続けたが、再就職先は一向に見つからなかったという。

「資格も手についた職もない50代の私が応募できる会社は、ほとんどないんです。
なんの進展もなく、ただハローワークに通い続けるだけの日々は絶望的でした」

その影響は家族にも及んだ。
スーパーでパート勤務をしていた大藤さんの奥さんは勤務時間を大幅に増やし、電車で高校に通っていた娘も「健康にいいから」と自転車通学に変えていた。
「そうした家族の優しさと私の無力さのギャップで余計に辛くなって、自殺すら頭をよぎりました」

そんな折に就職情報誌で見つけた現在の会社の募集は、一筋の光に思えた。
「中古車販売業なんですが、年齢制限がなく、条件面は前の会社とほぼ同じ。すぐに電話しました」

採用が決まり、再就職先探しの苦しみから、やっと逃れられたかに思えた大藤さんだったが、違った。

「不慣れな面はありながらも、初めの半年は問題なく働けていました。
ところが、次第にノルマが厳しくなり、労働条件の変更を余儀なくされたんです……」

毎月設定される販売台数をクリアできずにいると、「ウチは慈善団体じゃないから、このまま雇い続けることは難しい」と給料を下げられていったのだ。

「その後、販売目標を2カ月連続で達成できたときに会社に給料改善を申し出たところ、"いまは、そんな余裕はない。カネが欲しいなら、ほかに転職しなよ"とあしらわれました。
同じ理由で、いまは交通費も出ません」

転職の苦しみを二度と味わいたくない。
その思いがあるため、大藤さんはいまの会社を辞められずにいる。

「再就職できないという弱みがあるので、会社の一方的な不当要求を飲み込むしかないんです……」

そんな中高年の心理を逆手に取った酷使に悩まされているのは、首都圏の運送業者でトラック運転手をする手束肇さん(46)も同じだ。

手束さんが高校卒業後、トラック運転手を目指していまの会社に就職したのは、父への憧れからだった。

「ぶ厚い背中とゴツい手。
オレが小さい頃に死んじまった親父の印象です。
親父と同じ職業に就けば、オレもあんな男になれるんじゃないかって思ったんです」

交通量の少ない夜中を中心に、全国を走り回るこの仕事は決して楽ではなかった。
ひとたび運転を誤れば命の危険にも繋がりかねないが、20数年続けてきた。

しかし、この数年で会社の経営環境は大きく変わっていた。

「ガソリン代がバカ高くなったでしょ。それで、"これからは高速を使わないように"って会社から言われるようになったんだ。
しかも、給油料金にも制限が出て、決められた額以上のガソリン代は自腹だよ」

事実上の減給と同時に、一般道を走るために労働時間が長時間化。
休憩時間はおろか、普段の睡眠時間すらまともに取れないようになると、一人、また一人と同僚が退職していった。

「社員の人数が少なくなっても、会社全体の仕事量は変わらない。結局、残ったオレらの仕事量がグンと増えたんだ」

それが労働環境のさらなる悪化を招き、ついに手束さんは事故を起こしてしまった。

01月28日公開のvol.02に続く・・・。

posted by 小だぬき at 00:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あぁ〜悲しきブラック企業
それでも働かなくてはならないのよね(ーー;)
Posted by みゆきん at 2014年01月28日 12:16
イギリス型初期資本主義の奴隷形態。
日本の労働運動が 弾圧され 御用組合が主流になってから ますます酷くなる搾取。
多くの人の涙で 今の生活が成り立っているのですね。
Posted by 小だぬき at 2014年01月28日 20:19
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