集団予防接種を復活させよう
インフルエンザの季節だ
2013.11.23 17:28 産経新聞
インフルエンザの季節がやってきたのでその予防接種のあり方について考えてみたい。
まず子供のころに受けた接種を思い出してほしい。
小中学校で注射をしてもらった人が多いと思う。
ところがこのインフルエンザワクチンの集団接種、「子供を犠牲にして流行を抑えるのは問題だ」との批判を受け、20年近く前に中止になってしまった。いうまでもなく、その後、接種率は落ちていった。
インフルエンザの感染は学校という集団の中で生活している児童や生徒の間で始まる。
子供がウイルスを持ち帰ることで学校から家庭へと感染が広がり、大人が罹患していく。
流行が拡大すると、お年寄りや心臓病、糖尿病などの持病のある人にまで広がり、彼らの命を奪う。
厚生労働省によれば、多い年で高齢者を中心に2000人も亡くなっている。
これがインフルエンザの流行の典型的なパターンで、この流れを食い止めるのには、流行を生む学校で子供たちに直接、ワクチンを投与するのが効果があると考えられた。
昭和51(1976)年の予防接種法改正で小中学校での集団接種が本格的にスタートする。
しかしその後、インフルエンザ以外の感染症のワクチンで副反応が問題となり、ワクチン全体が悪者扱いされた。
インフルエンザワクチンも例外ではなく、
「効かないうえに副反応がある。子供を犠牲にすべきではない」と問題視され、平成6年から他のワクチンとともに学校での集団接種が中止になり、医療機関まで足を運ばないと接種できなくなった。
ここであらためて検証しよう。
インフルエンザワクチンに効果はあるのか、ないのか。
感染症の専門家は「感染を防ぐのではなく、感染したときに症状を和らげるものだ」と説明する。
つまりワクチンはそれを接種すれば感染しないと考えがちだが、インフルエンザワクチンの場合はそうではないのだ。
そこから「効かない」との誤解が生まれたのだろう。
次に副反応の問題。
専門家によれば、注射を打ったところの腫れや痛み、頭痛などは起きても数日で治る。
ただ卵に対するアレルギーがある人や熱の出ているときは接種を避けた方がいいという。
私自身は家族も含めて毎年、接種している。
そのおかげで私も子供も高熱などのインフルエンザ特有の症状で苦しんだことはない。
もちろん、ひどい副反応を起こしたこともない。
ところで今年10月、日本公衆衛生学会で国立国際医療研究センター(東京)の医師が、ひと冬に7割以上の成人がインフルエンザワクチンを接種していないとの調査結果を発表した。
その調査の中で20〜50代の多くの男性が接種しなかった理由について「医療機関に行く時間がなかった」と回答している。
やはり接種率を上げるには、かかりつけ医など身近な医療機関の有無が焦点になる。
子供の場合も同じで、小中学校で集団接種が実施されれば、親が子供を医療機関に連れて行く手間が省け、接種率は必ず向上する。
それゆえ集団予防接種を復活させたいと思う。
そのためには社会全体が予防接種について議論を深めていく必要がある。
インフルエンザワクチンは、症状が酷くならない!
わたしも間違えて捉えていました。
社会防衛のための予防注射なら 親の同意を得て 無料で集団接種すべきですね。
いまは学級閉鎖が毎年のようにあります(>_<)
小中学校や高校はインフルエンザの集団予防接種を復活すべきですね!
未成年の注射に親の同意書は当然ですね。ほぼ全員強制だった当時も親のサインと印鑑がない子は注射できなかったと思います。
保健室での集団接種は良いシステムだったと思います。