昔は聞いたことがなかった
…集団感染なぜ起きる
2014.2.17 08:00 産経新聞
「昔はノロウイルスによる食中毒なんて聞いたことがない」と思う人も多いのではないだろうか。
「おなかの風邪」と呼ばれていた可能性が高いとい
ノロウイルスの集団感染が相次いで報告されている。
今や冬の食中毒の原因として知られるようになったノロウイルスだが、
「昔はノロウイルスによる食中毒なんて聞いたことがない」と思う人も多いのではないだろうか。
集団感染は、大量調理施設で調理する食品が増えるなど社会の変化とも関係しているといえる。
感染予防にはノロウイルスの性質をしっかり知って対応することが大切だ。(平沢裕子)
◆昔はおなかの風邪
ノロウイルスは手指や食品などを介して経口で感染し、1、2日の潜伏期間後、嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などを起こす。
軽い風邪のような症状で、かつて「おなかの風邪」と呼ばれていた多くがノロウイルスによる感染性胃腸炎の可能性が高い。
京都大学東南アジア研究所の西渕光昭教授(微生物学、公衆衛生学)は「ノロウイルスは培養が困難で、以前は電子顕微鏡でしか検査できなかった。
今は遺伝子検査で簡単に検査できる。
集団食中毒が発生したとき、原因がノロウイルスかすぐに分かり、報じられるようになった。
ノロウイルスの名前をよく耳にするようになったのはそのためだろう」と説明する。
ノロウイルスによる食中毒はかつて、カキなどの二枚貝が原因とされることが多かった。
最近は感染者が調理することで食品が汚染され、それを食べた人が感染するケースの方が圧倒的に多くなっている。
原因食材はさまざまで、浜松市の小学校で相次いだノロウイルスによる集団食中毒は、学校給食で提供された食パンが原因だった。
過去には、仕出し弁当や漬物、菓子など大量調理施設で調理された食品が汚染源となり、多数が感染したケースが報告されている。
仕出し弁当など昔は1つの施設で作るのは多くても数十人分ぐらいだったが、今は数百人、数千人分を調理する施設も珍しくない。
このため、問題があると一度に大量の食品が汚染されてしまう。
食品をめぐるこうした社会環境の変化もノロウイルスによる食中毒が増えている一因といえる。
◆症状ない人も
嘔吐や下痢の症状は通常は2、3日で回復する。
ただ、症状がなくなった後も2〜3週間にわたって糞便(ふんべん)中にウイルスが排出される。
また、全く症状が出ない不顕性感染もある。
「症状が出ず、感染に気づかない人も多いが、自覚症状がなくても感染後、1週間ぐらいはウイルスを排出する。
食品を扱う仕事や家庭で調理をする人は症状の有無にかかわらず、調理前に丁寧に手を洗うことが大事だ」と西渕教授。
手洗いは、せっけんを十分泡立て、指先、つめの間、指の間、親指の周り、手首まで念入りに洗い、十分に水や温水で流し、洗い終わった手はペーパータオルや清潔なタオルでよくふくこと。
子供や高齢者など抵抗力の弱い人の食事は生ものを避け、加熱調理を十分行った方がいい。
■乾燥すると空気感染も
ノロウイルスは10〜100個の少量のウイルス量でも感染する。
ノロウイルスが酸に強いためで、胃酸で死ぬことはなく、腸に達し、腸管内で増殖する。
ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、口に入って感染することもある。
以前、ホテルの廊下で感染した人が嘔吐し、清掃したものの乾燥して舞い上がったウイルスを吸い込んだ人が感染したこともあった。
嘔吐物などの処理は、使い捨てのマスクや手袋を着用し、ペーパータオルなどでふき取り、塩素消毒後、水ぶきをする。
ふき取った嘔吐物や手袋などはポリ袋に密閉して廃棄し、終わったら必ず丁寧に手を洗う。
私・・・免疫あるかも(笑)
どうも私の年代は、食い物が少なかったためか 落ちた果物やパンなどもたべていたので 強い免疫雑菌があるのかな・・・・。
用心はした方がいいですね。