日本選手の奮闘をたたえたい
2014年2月24日付・読売新聞社説
ソチ冬季五輪が閉幕を迎えた。
テロの脅威にさらされる中での異例の五輪だったが、大きなトラブルがなく競技が実施されたのは、何よりだった。
日本選手は、金1、銀4、銅3の計8個のメダルを獲得した。
金5個を含む10個のメダルを取った長野五輪(1998年)以上という目標には及ばなかったが、それに次ぐ上々の成績である。
選手たちの奮闘をねぎらいたい。
大会終盤、スノーボード女子パラレル大回転で竹内智香選手が銀メダル、新種目のフリースタイルスキー女子ハーフパイプで小野塚彩那選手が銅メダルに輝いた。
スキージャンプの葛西紀明選手(41)は、冬季五輪の日本勢で最年長メダリストとなった。外国選手に「レジェンド」(伝説)と敬われる葛西選手の存在は、日本選手団の誇りと言える。
フィギュアスケート女子の3人は、メダルに届かなかった。
浅田真央選手は、ショートプログラムでの失敗が響いた。
それでも、気持ちを入れ替えてフリーの演技に臨み、自己最高得点をマークしたのは立派だった。
ひたむきにスケートに打ち込む姿から、多くの人が元気をもらった。
誰もが、親しみを込めて「真央ちゃん」と呼んだ。
金メダルの夢はかなわなかったが、これまでの実績が色あせることはない。
浅田選手のほか、フィギュア男子の高橋大輔選手、フリースタイルスキー女子モーグルの上村愛子選手らが、今大会を競技生活の集大成と位置付けた。
高橋選手を追いかけて成長し、日本に今大会唯一の金メダルをもたらした19歳の羽生結弦選手ら、10代の若い力の活躍が目立ったことは、心強い。
それぞれの競技を牽引(けんいん)してきた選手が一線を退いた後、世界に通用する選手をいかに育てるか。
4年後に向けて、日本オリンピック委員会(JOC)や各競技団体の重要な課題である。
圧巻だったのは、スピードスケートでのオランダの強さだ。
日本が得意とした男子500メートルでも表彰台を独占した。
オランダ選手は、日本の滑走技術を参考にしたと言われる。
オランダの技術者が製氷した今大会のリンクは、軟らかく、パワーのあるオランダ勢に有利に働いたという指摘もある。
各競技の関係者は、好成績を残した国の取り組みや、今大会での採点の傾向などを分析し、対策を練ることが大切だ。


これからの日本は、もつと凄くなりそうです。
施設・設備と個人負担を最少にする施策を早く考えないと 若い人が育たないと思います。
幼少のころから 競技クラブなどの助成を考えないといけないとつくづく思いました。