2014年05月06日

アベノミクスの帰結…国民は1%の人たちに踏みつけられる

アベノミクスの帰結…
国民は1%の人たちに踏みつけられる
2014.5.4 日刊ゲンダイ

「資本主義の終焉と歴史の危機」
    の著者・水野和夫氏

 1990年のバブル崩壊で、日本が成長する時代は終わりました。

それからの20年は、だましだましです。
ただ、過去の蓄積が大きいから、(1)ゼロ金利(2)ゼロインフレ(3)ゼロ成長でも、クラッシュさせずにやってこられた。

1人当たりGDPで比較すれば、ユーロ圏で独り勝ちといわれるドイツをいまだに上回っています。
もちろん英仏よりも豊かで、3つがゼロでも十分に暮らしていけるのです。

 そんな状態を良しとせず、ゼロから引き剥がそうとしているのがアベノミクス。
2%のインフレ目標を掲げ、GDP成長率や金利も2〜3%程度を目指しています。

「経済を立て直し、成長する日本を取り戻す」のだと勇ましい。

 でも、今の日本に「成長」の余地はあるのでしょうか。
手狭な公団住宅が当たり前だった時代は終わりました。
車は一家に1台、テレビは1人に1台です。温水洗浄便座やスマホの普及率もすさまじい。
ほとんどの商品は、行き渡るところまで行き渡ってきています。
「フロンティア」は残っていません。

 飽和状態の中で無理やり成長しようとすれば、バブルが生成されます。

実際、実物経済の低成長を金融分野で穴埋めしてきた米国では、ITや住宅のバブルが発生しました。
その後はリーマン・ショックです。
バブルの成長分を超える信用収縮に見舞われました。

 得をするのは、その間に稼いだ1%の富裕層です。
たとえバブルが崩壊しても、公的資金で救済されるため、彼らの痛手は小さい。

一方で何ら恩恵を受けていない中間層は、リストラされて職を失った上で、救済のための負担を強要されます。
富裕層はまんまと逃げ切り、99%がバカを見る。
それが「成長」の帰結です。

 アベノミクスで成長を求めれば、だれかを踏み台にするしかありません。

勝ち組となるには負け組が必要です。
多くの人は、「自分は勝ち組になれる」と思っているのかも知れません。
でも、それは、知らず知らずのうちに近くの誰かを突き落とす行為。

いずれはみんな1%の人たちに踏みつけられるのです。
投資が行き渡った現在、高度経済成長の再来は望めません。
成長は近代の病気です。
「頑張れば成長する」は幻影に過ぎない。
取り憑(つ)かれるとひどい目に遭うのです。

 このままアベノミクスを続ければ、日本という国家も経済も立ち行かなくなるでしょうね。


▽みずの・かずお 
1953年生まれ。
日大国際関係学部教授。
早大大学院経済学研究科修士課程修了。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストを経て、内閣府大臣官房審議官、内閣官房内閣審議官を歴任。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
景気が良いと思ってるのは気のせいね
私にはまったく関係ないの
(〃_ _)σ‖イヂイヂ・・・
Posted by みゆきん at 2014年05月06日 11:57
預貯金での赤字の埋め合わせが終わったら 窮乏生活にまっしぐら。憲法で保障されている「人間らしい生活の保障」を求めてみましょう。

みゆきんさんに 素敵な「パパ」が!!(苦笑)
Posted by 小だぬき at 2014年05月06日 16:23
政治家に助けられたことはない。新たな産業が育つかがすべてだ。
Posted by matu8 at 2014年05月06日 16:30
新たな産業も 消費者ニーズに沿った開発が必要ですね。
何度 企業の新製品の名のもとに 旧来のソフトや機器が使えなくなったことか・・・。
レコード盤などが典型ですね。
政治家の目線が大切だと思うのです。
少子化といいながら 生活苦や環境での「中絶」や「自殺」対策すらまともに考えないのですから・・。
Posted by 小だぬき at 2014年05月06日 18:05
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