憂楽帳:
のろまも善
毎日新聞 2014年10月01日 中部夕刊
急行列車が初めて走った明治の昔、「誰が乗るか」とたんかを切った人がいた。
「乗せる時間が短くなるのに、料金を高くするのはべらぼう」だ、と(織田正吉著「笑いとユーモア」)。
汽車に乗るとは、観覧車に乗るのと同じような感覚だったのだろう。
口先をとがらしている姿が目に浮かぶ。
東海道新幹線は、50年前の今日開通した。
当時、東京−名古屋間は約2時間半で結んだが、リニア中央新幹線は40分だ。
指定席料金も、最初は1920円だったひかりに対し、リニアはのぞみの1万1090円から、700円程度上がるという。
急行で憤然としたご仁が知ったなら、気絶しそうだ。
時速500キロ時代の到来を前に、森づくりで知られる横浜国大名誉教授の宮脇昭氏の言葉を思い返した。
氏によると、つきやすく、速成する木はもろく、「本物の木は大器晩成」だという。
ゆっくり成長する力はたくましいという事実は、示唆に富んでいる。
現代社会で「速い」は善だが、
へそ曲がりとしては「のろまも悪くはない」とたんかを一人切ってみた。【月足寛樹】
汽笛を鳴らして走る列車
こっちでは年に一度、昔の列車好きの人の為に走らせます
その汽笛の音を聞くと涙がでます。
幼少の頃に聞いた音だからでしょうね
時は金なり
逆に不自由だし、景色も楽しめない旅行になるのね。
母の兄が常磐炭鉱崩落爆発事故で 半身不随になる前だったと記憶しているのですが・・・。
鉄道好きには 距離で料金計算と特急料金を決めて欲しいと思います。
短く乗せ 高い料金をとる 明治の人の一言名言だと思います。みんな鉄道会社の都合。
会社員にとっても 日帰り範囲が広がり いい迷惑??