2014年11月21日

政治評論家・森田実氏が緊急寄稿「大義なき解散は憲法違反」

政治評論家・森田実氏が緊急寄稿
「大義なき解散は憲法違反」
2014年11月20日 日刊ゲンダイ

安倍首相が21日、解散に踏み切ります。
大マスコミ報道では「解散は首相の専権」という表現が目立ちますが、冗談じゃありません。大義なき解散は安倍首相の職権乱用どころか、「憲法違反」なのです。

 日本国憲法は衆議院の解散について69条で規定しています。
定めた条件は「内閣不信任決議案の可決」、あるいは「信任決議案の否決」に限られる。

形式的には時の内閣が衆議院を解散させますが、直接的な権限を有するのは「不信任」「信任」を決める議会です
日本は議会制民主主義を採用し、議会の構成を決めるのは国民です。
69条の定めは、憲法が「国民主権」の大原則を尊重していると言えます。

■吉田内閣が前例つくった「抜き打ち解散」

 この原則は戦後の占領下ではかたくなに守られました。
GHQが解散は69条の条件に限定するとの立場だったためです。

ところが、1952年に日本の主権が回復すると、8月に吉田内閣は天皇の国事行為を定めた憲法7条3項に「衆議院の解散」が含まれるのを根拠に、いわゆる「抜き打ち解散」に打って出ました。

 天皇は内閣の助言によって衆議院を解散できるとの解釈ですが、憲法4条に天皇は「国政に関する機能を有しない」とある。
天皇に議会を解散させるのは「国民主権」の原則を破るのではないか。
当時はそう考える人が多く、政府は解散で失職した議員に「違憲裁判」を起こされ、最高裁まで争ったのです。

 しかし、当時の最高裁の判断は「衆院解散は極めて政治性の高い統治行為であり、裁判所が有効無効の審査をすることは権限の外にある」としてウヤムヤ決着。

裁判長は田中耕太郎氏です。
安倍政権が集団的自衛権容認の論拠に持ち出した「砂川事件」の裁判長も務め、59年12月の最高裁判決で1審の米軍駐留の違憲判断を覆し、「憲法9条は自衛権を否定しない」と認めた張本人。
当時から「政府ベッタリ」で知られる人物でした。

 それから60年以上も曖昧な司法判断は放置され、歴代政権は「抜き打ち解散」の悪しき前例を踏襲してきました。
解釈改憲に突っ走る安倍首相の「違憲解散」を許していいのか。今こそ国民は憲法の大原則に立ち返って考えるべきです。
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
目から鱗が落ちる思いです。

69条解散の方がおまけみたいな感じに思ってました。確かに内閣のいいように解散することができたら、議会なんて形骸化してしまいますよね。

悪しき慣例というものは、まず改まることはないですね。
Posted by 河内山宗俊 at 2014年11月21日 11:32
解散決定だものね(◎-◎)
Posted by みゆきん at 2014年11月21日 12:08
河内山さん、みゆきさん ありがとうございます。

権力者には特に 憲法擁護義務があるのに 一番守っていないのが「権力」ですね。

野党はなぜ 原則にたたないのか、追及しないのか不思議な点ですね。
Posted by 小だぬき at 2014年11月21日 14:34
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