池上彰氏、今回も“激辛質問”炸裂
毒舌に安倍サンらタジタジ
2014.12.15 zakzak
14日投開票された衆院選。
テレビ各局は大型特番で開票結果を速報したが、なかでも注目はテレビ東京。
前回と同様、ジャーナリストの池上彰氏をキャスターに起用し、他局とはひと味違った切り口をみせた。
池上氏といえば、当選者とのインタビューで、他局ではなかなか聞きづらい“激辛”な質問をぶつけ、毒舌で締めるのがお約束。
今回も、大胆な質問と独自のまとめ方で多くの政治家を苦笑いさせた。
自民党の安倍晋三総裁との中継では、「安倍さんのための選挙ではとの声があるが」とジャブを放って安倍総裁をあおりながら、「今回は集団的自衛権について、あまり語っていないのでは」と牽制(けんせい)球。
「そんなことはないですよ」と思わず気色ばんだ安倍総裁に、ここぞとばかりに憲法改正への意欲を問いかける。
「国民の理解が必要。ここから始めていきたい」との答えに、「憲法改正への“野望”は隠さなかったということですね」と締めくくった。
公明党の太田昭宏氏には、「選挙ポスターのどこにも公明党の文字がない」と切り込んだ。
「国土交通大臣というよりは、私は地元の代表だから…」と答える太田氏。
さらに、「JTBが、創価学会の支援する候補を応援するようにと社内で通達した」というニュースを持ち出し、「国交省の管轄企業だがいかがなものか」と“剛速球”を投げつけ、「私が直接指示したわけではない」と弁明する太田氏に汗をかかせた。
自民党の小泉進次郎氏には選挙活動中に直撃。
首相を目指すのかと問いかけ、「総理にふさわしいといわれる議員になりたい」という答えを引き出すと、「首相への意欲を初めて口にした」とにんまり。
当選後の中継でも「2020年後の国づくり」と口にした進次郎氏に、「2020年には総理にふさわしい政治家にということですね」と質問。
進次郎氏が「2020年ではまだ」と言いよどむと、すかさず「2020年より先には、ということですね」とまとめ、進次郎氏を苦笑いさせた。
新党大地の鈴木宗男代表の娘、民主党の鈴木貴子氏には、横に並ぶ宗男氏を意識して、「一人前の政治家が父親離れしていないのでは」と直球。
「親子を思う気持ちがなければ政治家としての道はない」と答える貴子氏に、「そういう受け答えは父親譲りですね」とばっさり。
さらに、野党再編を問われた民主党の細野豪志氏が困ったような笑顔を浮かべると、「再編にはウフフ…ということで、いろんな示唆があった」と締めた。
独走していたのは、自民ではなく、池上氏だったか。