憂楽帳:鈍行の旅
毎日新聞 2015年04月20日 大阪夕刊
北陸新幹線開通を苦々しく眺めていた。
この余波で、勤務地の大阪と実家がある富山をつないでいた特急サンダーバードは金沢発着に。
おまけに新幹線は、金沢−富山間の従来の主要駅・高岡には止まらないのだ。
そんなわけで先日、取材で富山県氷見市を訪れた時も、ぷりぷり怒りながら金沢で鈍行に乗り換え、氷見線の起点である高岡に向かった。
ボックス席の向かいには小学生らしき姉と弟、私の隣にお母さん。
目をつぶっていると、お母さんの静かな声が聞こえた。
「ほっで、やめとかれ」。
ゲーム機で遊ぶ姉弟をたしなめたのか。
久々に聞く、優しい響きの方言だ。
よくよく耳を澄ますと、隣のボックス席からは男子高校生たちの楽しげな声。
話題は春のセンバツからゲーム、最近面白かったマンガ、とめまぐるしく変わる。
途中の小さな駅から女子高校生の集団が乗ってきたようで、はじけるような笑い声がする。
そういえば春休みか−−。
特急なら目的地まで眠りこけていて気付かなかった古里の日常。
急ぐばかりが旅じゃないな。乗り換えさせられるのはなんか悔しいけど。
【中本泰代】
しかも9割は地下トンネルだそうで^^;
大事故が起こらなければいいんですが。
狭い日本、そんなに急いでどこへ行く・・・
急げば急ぐほど、忙しくなるのにね^^;
駅弁食べながら、のんびり行きましょうよ。
在来線の第三セクター化や便利さより利益優先の姿勢がありありです。
首都圏でも 東京ー上野ラインによる 各在来線の始発・終点駅の変更など 駅の時刻表を借りてのにらめっこです。青春18きっぷでは 北陸の旅が不可能になったとのこと。
常磐線でも 始発駅が品川・東京・上野と分散し、往復割引や回数券の廃止など 見えないところで 利用者負担と不便さが増しているようです。
あ〜ぁです。