ブラックバイト 大学生を使いつぶすな
2015年5月23日 東京新聞「社説」
アルバイトなのに長時間労働を強いられ、学業に支障が出る。
ノルマを達成できないと、自腹で商品を買わされる。
大学生らを使いつぶす「ブラックバイト」の被害を食い止めたい。
東京都内の男子大学生Aさんは大手アパレル店でアルバイトを始めた。
契約書には勤務時間、週十八時間(三日)とされていたが、二カ月目には週七十時間にも及ぶ勤務予定が組まれていた。
Aさんが「シフトを変えてほしい」と社員に頼むと、「代わりのバイトを探さなければ休めない」と言われた。
Aさんは授業やゼミを欠席せざるをえず、その学期、多くの単位を落とした。
労働組合「ブラックバイトユニオン」には、こうした被害の相談が数多く寄せられている。
ほかにも、家庭教師派遣会社が「辞める」と言った学生に五十万円の損害賠償を求めた。
コンビニなどの店舗販売でノルマを達成できなかった分、自腹で商品を購入させられた、などの事例もある。違法行為も多いという。
弁護士やNPOからなるブラック企業対策プロジェクトは、全国の大学生約三千六百人を対象とする調査結果を公表。
不当な扱いを経験した学生は七割弱いたが、うち半数超は泣き寝入りした。
アルバイトのために試験や課題の準備時間がとれなかったことがある学生は約四割だった。
労働法規への学生の知識不足に企業側がつけ込んでいる面もあるとみられる。
調査に関わった大内裕和中京大教授は背景に「学生の貧困化と、労働市場で非正規雇用が『補助労働』から『基幹労働』に切り替わったことがある」という。
国立大学の標準授業料は年五十三万円余と、四十数年で四十倍以上になっている。
一方、世帯所得の中央値は二〇一二年で四百三十二万円と、十四年間で百万円強下がっている。
奨学金を利用する学生(昼間)は一九九〇年代は20%台だが、今は五割を超えた。
ほとんどが貸与型だ。
多くの学生たちは学費や生活費を賄うため働かざるを得ない状況だ。
自衛策としては、働き始める前に労働条件を書面で確認する。
働いていて「おかしい」と思ったら、労働組合などに相談しよう。
前出のブラックバイトユニオンのほか、首都圏学生ユニオン、「ブラックバイト対策弁護団あいち」などがある。
また、各大学は夏休み前にガイダンスを開き、注意喚起をしてほしい。
ブラックバイトの被害から、若者たちを救おう。


ありがとうございました。
今の残業代ゼロ法案・裁量労働制・派遣問題などなど労働者保護より「国際競争力を持つ企業の育成」をスローガンに 企業利益・内部留保の確保を優先させているようです。
ブラックバイトを無くすためには 学内自治会や大学就職課・学生課で ストライキ権をはじめ労働法制を解説し 違法なバイト先の掲示板掲示と応募しない取組みが大切になると思います。