「熱中症」に7つの対策
予防アイテムも有効 7月下旬が最も危険
2015.07.25 ZAKZAK
強烈な暑さに包まれている日本列島。
この猛暑でひとごとではないのが熱中症だ。
地球温暖化などの影響で年々被害は深刻化し、約20年前に比べて死者数は何と20倍以上に跳ね上がっている。
専門家は7月下旬のいまの時期が最も危険だと指摘。
7つの対策を挙げ、予防にはあるアイテムが有効と勧める。
全国の広い地域で猛暑が続き、気象庁は「高温注意情報」を発表、注意を呼びかけている。
総務省消防庁の調べでは13〜19日の1週間に、全国の6165人が熱中症の症状で救急搬送され、うち14人が搬送時に死亡(速報値)。
前週の3190人からほぼ倍増した。
環境省の「熱中症環境保健マニュアル」によると、1993年以前は熱中症による死亡例は年平均67人だったが、94年以降は年平均492人に増加。
2010年は1745人と、93年以前の約26倍に達した。
熱中症は筋肉のけいれんや立ちくらみから始まり、やがて頭痛や吐き気、めまいを発症。
重症になると発汗停止、手足の震え、意識障害などが現れ、最悪の場合、死にいたる。
そもそも熱中症はなぜ起こるのか。
昭和大医学部教授で救急医学が専門の三宅康史氏は、人間の体の仕組みを自動車にたとえて説明する。
「体内の臓器は働くと熱を発する。
その熱は血液で運ばれて、体の表面で放出される。
臓器はエンジン、血液は冷却水、汗をかいて体を冷やす体の表面はラジエーターのようなものだ。
熱中症は外気温が上がることで、体の外に熱が十分に出せなくなる状態を指す。
体が暑さに慣れていない、梅雨明け前後のいまが、毎年一番危ない」
なかでもとりわけ心配されるのが高齢者。
13〜19日の1週間で救急搬送された患者のうち54%が65歳以上だった。
「熱中症を防ぐには適切な水分、塩分を得ることが大切だが、高齢者は暑さにバテて食が細くなりやすい。
また『エアコンは体に悪い』というイメージがまだあるのか使わない人も多い。
年齢にともない暑さに対する感覚が鈍化し、重症化しやすい傾向にある。
水分補給はもちろん、部屋に温度計を用意し、30度を超えたらエアコンを使うようにした方がいい」(三宅氏)
働き盛りのサラリーマンもこの時期に限っては頑張りすぎは禁物だ。
「外気温が高いなか、エンジンを回し続ければオーバーヒートするのと同じように、外回りの営業マンなどは数時間で熱中症になる恐れもある。
猛暑が続く間は、10軒の(お得意先の)ノルマを7軒にするなど、パフォーマンスを落としてでも体を優先するべきだ。
汗をかくので水分とともに塩飴などで塩分も積極的にとるといい」(同)
取るべき対策は
(1)炎天下を避ける
(2)適切なエアコンの利用
(3)水分補給
(4)塩分補給
(5)良質な睡眠を心がける
(6)深酒を避けるなど。
なかでも、三宅氏は7番目に「水筒」の利用を呼びかけている。
「冷たい飲み物を携行しよう。
5〜6度の温度で飲んだ水が37度の尿になって出てくれば、体からそれだけの熱が放出されたことになる。
こまめに水分補給する際も冷たい飲み物を飲んだ方が、熱中症対策により効率的といえる」
夏を謳歌するなら、無理は禁物と心得たい。

