【私説・論説室から】
つらいなら学校は休もう
2015年8月26日 東京新聞(大西隆)
学校生活に苦しんでいる子たちへ。
もう夏休みは終わりです。
新学期が近づいたり、始まったりしてふさぎ込んでいませんか。
いじめ、体罰、進路、集団圧力…。
学校に行くのがつらければ、思い切って休もう。
不登校は恥ずかしいことでも、悪いことでもなく、自分を守る大切な方法なのです。
高校生はもちろん、小中学生にも、学校に通わなくてはいけないという義務はありません。
あるのは教育を受ける権利。
子どもたちが安心して学び、安全に遊ぶことができる環境を整えるのは、大人の責務です。
悩みがあれば、信頼できる大人に相談しよう。
電話でも大丈夫。
子供SOSダイヤル=0570(0)78310=は二十四時間かかります。
不登校の経験者たちは「学校は命がけで行く所ではない」と訴えています。
この機に、私たち親も考えたい。
内閣府が過去四十二年間を通して十八歳以下の子どもが自殺した日を調べたら、夏休み明けの九月一日が突出して多かった。
春休みや黄金週間などの長期休み明けも急増していた。
学校は針のむしろだったのだろう。
でも、その裏に「将来のため、学校は行って当たり前」という親の頑迷な態度がなかったか。
学歴偏重の人生観を子どもに押しつけ、過剰に勉強させる“教育虐待”も問題化している。
家庭は安らぎの砦(とりで)でありたい。
子の将来より命が大事だろう。
今の子の無関心や意味のない群れたがりが イジメを産んでいるのでしょうね。