小町拝見
スマホ依存から救うコツ…香山リカ
2015年09月07日 読売新聞
「スマホばかり見る人」というトピを見たが、診察室でもときどき同じような話を聞く。
「夕食のときも夫がずっとスマホをいじっている。
『仕事のメールだよ』と言うけれど、ホントなのかどうか」と顔をしかめた女性もいた。
「不倫チャットでも何でもいいけどとにかく『ここじゃないどこか』に気持ちが行ってるのが許せない」と言うのだ。
スマホができたおかげで、人は簡単に「ここじゃないどこか」に意識を飛ばせるようになった。
電車の中でも会議中でも、遠く離れた人と会話したり海外の情報にアクセスしたりできる。
その面白さにのめり込み、中毒になってしまう人がいるのも当然だろう。
とはいえ、おとなの場合は、「時と事情」というものがある。
とくに目の前に家族や恋人という大切な人間がいるのに、心だけ遠いどこかに飛んでいては相手は気を悪くもするはずだ。
中には「食卓の妻と会話しながらスマホのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に投稿もできる」と豪語する人もいるが、人間の脳は意識を同時に分散できるほど器用にはできていない。
おろそかになるのは必ず目の前の現実のほう。
上の空で返事をして関係が険悪になってしまうことになる。
どうすれば夫や恋人をスマホ依存から救うことができるか。
どなったり取り上げたりするのは、逆に「見たい」という渇望を引き起こす。
ここは「飽きるまでどうぞ」とやらせつつ、「でも終わるまで食事には手をつけないでね」と一つだけルールを提示してみるのがよいと思う。
いくら興味のあるサイトやゲームでも、やるだけやったら「飽きてきた」となり、「それより食事のほうがいまは大切」と自らスマホを置く気にもなる。
本人が積極的に「もうやめよう」という気にならないと、依存症からなかなか脱出できないことが、最近の精神医学の研究で明らかになりつつあるのだ。
「お好きなだけどうぞ。ただし食事はそのあとで」。ぜひ試してみてください。
香山リカ(かやま・りか)
精神科医、立教大教授。
1960年、北海道生まれ。
豊富な臨床経験を生かし、新聞やラジオ、テレビなど様々なメディアで、現代人の心の問題について発言している。
2015年09月07日 Copyright
The Yomiuri Shimbun


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