2016年03月08日

介護保険カット 創設の理念が失われる

介護保険カット 
創設の理念が失われる
2016年3月7日 東京新聞「社説」

 介護保険サービスのさらなるカットに向けた議論が厚生労働省の審議会でスタートした。
介護を理由とする退職者をゼロにするという政府の目標にも逆行している。
受ける身になって考えるべきだ。

 財政制度等審議会(財政審)や経済財政諮問会議でこれまで、多くの給付削減策が示されている。
厚労省の審議会も、これに基づき議論を進めるとみられる。
 最大の焦点が、「要介護1、2」といった比較的、介護が必要な度合いが低い高齢者向けの掃除や洗濯、調理、買い物といった生活援助サービスの見直しだ。
現在は訪問介護サービスとして保険の対象となっている。
これを対象から外し、原則、自己負担とすることが検討される。

 要介護1、2の人は約二百万人。
中でも要介護1の中では、生活援助サービスのみの利用者が五割を超えている。
財政審は「生活援助は日常生活で通常、負担する費用」と指摘し、自己負担とすることを求めた。

現在、生活援助サービス一回の利用者負担は二百五十円程度だが、それが一気に二千五百円になることになる。
 膨張し続ける介護費用を抑制する狙いがあるが、あまりに乱暴ではないか。
生活援助サービスを受け、かろうじて自宅での生活を維持できる高齢者も多いだろう。
また、定期的なホームヘルパーの見守りが、急な症状悪化の発見につながることもある。
給付カットで家族の負担が重くなり、介護離職者が増えることも予想される。

 厚労省の審議会でも「給付を削減することで重度化のスピードを速め、介護保険財源をますます圧迫する」など慎重な対応を求める意見が相次いだ。

 このほか、昨夏から一定以上の所得者の負担が一割から二割に引き上げられたが、この対象拡大や、毎月の利用料が高額になった場合に一部が払い戻される「高額介護サービス費」の負担上限額を引き上げる案が、議論の俎上(そじょう)に載せられるとみられる。
負担の余裕がある人とそうでない人がいる。
要は、できるだけ当事者の身になって考えることだ。

 介護保険サービスの大幅カットを柱とする見直しは二〇一五年度、施行されたばかり。
改正の影響を検証せずに矢継ぎ早に給付減を打ち出せば、多くの高齢者やその家族を苦境に陥らせかねない。
 介護を家族だけに担わせず、社会全体で支え合う「介護の社会化」という当初の理念が失われかねない。
posted by 小だぬき at 00:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは
いつもありがとうございます
体調も戻り
早速残業です( ;∀;)
今週もよろしくお願いします
Posted by トモ at 2016年03月08日 00:08
体調が戻ってよかったです。
無理だけはしないでくださいね。
Posted by 小だぬき at 2016年03月08日 11:03
そうね
私も母が亡くなって、ジッちゃん1人に出来ないから店を閉めたのよ
これも介護に入るよね
Posted by みゆきん at 2016年03月08日 16:07
立派な「介護離職」です。
良き父娘の時間が 過ごせることは、店での利益や人間関係よりも大切な 生活の土台です。
ゴミおばさんのように みゆきんのお古を集積場から持ち帰る貧しき心の人にも癒しを与えています。

ツヅラコに悩まされても 晩酌の笑顔は大切にしてくださいね。
Posted by 小だぬき at 2016年03月08日 22:25
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