安保徹「間違いやすい医学の常識」
ケガや病気の発熱や痛み、
無理に止めると危険!
治らなくなる恐れも
2016.03.09 Business Journal
文=安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士
潰瘍性大腸炎、リウマチ、気管支炎などの炎症はつらい症状です。
腫れ、発熱、痛みを伴うからです。
組織には、マクロファージや顆粒球、リンパ球が押しかけてきますし、これらの白血球やまわりの組織から炎症性物質が出されます。
特に重要な働きをしているのが、プロスタグランジンという組織ホルモンです。
これのほか、炎症性サイトカインと呼ばれる物質も関与しています。
プロスタグランジンの産生阻害剤が消炎鎮痛剤です。
アスピリン、メチルサリチル酸、エンドメサシン、ロキソプロフェンナトリウムなど種類が多く、皆さんも耳にしたことがあるでしょう。
消炎鎮痛剤はひとつの薬で、先に挙げた3つのつらい症状を止める力が強いので、消炎剤、解熱剤、痛み止めとも呼ばれています。
腫れ、発熱、痛みを伴うものに、捻挫、霜焼け、火傷もあります。
これらの病状の共通点は組織の破壊です。
そして、この壊された組織を修復するために血流を増やしたり、発熱して代謝を亢進させたり、再び同じ組織破壊を招かないように痛んで、危険を知らせているのです。
つらいからといっていつまでも局部を冷やしていると、症状は軽くなるのですが、修復する期間は延びてしまいます。
極端になると、治る機会を失ってしまいます。
このように炎症はつらい症状を伴うことから、止めたくなるのですが、治るためのステップとして起こっているので止め過ぎるのは問題です。
霜焼けをもう一度冷やす人はいないし、捻挫をいつまでも冷やし続ける人はいないでしょう。 先に述べた潰瘍性大腸炎、リウマチ、気管支炎でも同じことがいえます。
炎症はやはり治るためのステップなのです。
消炎鎮痛剤やステロイドや生物学的製剤であまり熱心に炎症を止めると治る機会を失います。
からだのほうも、治りたいので炎症を繰り返すことになります。
この辺の理解が現代医学に必要なことでしょう。
わざわざ発熱を起こしている
炎症と発熱をつくるためのエネルギーは、細胞内小器官であるミトコンドリアでつくられています。
人間は真核生物として進化、発展をしてきましたが、真核生物ゆえの組織修復過程が炎症ということができます。
もう少し真核生物の特徴を述べると、嫌気的(無酸素)解糖系生命体に好気的ミトコンドリアが共生して誕生したのが真核生物です。
このため真核生物は、食べ物からエネルギーを取り出すのに、50%は嫌気的解糖系で、残り50%は好気的ミトコンドリア系で行っています。
ミトコンドリア系が強く働く時は発熱するのが特徴です。
このような背景から、組織修復のための多くの反応系が発熱を伴うミトコンドリアの力に依存しているのです。
ミトコンドリアは37℃以上の高い体温で働くために、わざわざ発熱を起こしているわけです。
風邪を引いた時も発熱しますが、免疫を司るリンパ球が十分に働くためにリンパ球のミトコンドリアを活性化している反応です。
氷で冷やしたり、湿布薬で冷やしたり、消炎鎮痛剤やステロイドで炎症を止めにかかると、一時的には楽になりますが、ミトコンドリアが働けなくなるので組織修復が抑制されるわけです。このようなメカニズムを知って我が身を守りましょう。
(文=安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士)


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