2016年12月02日

冬の感染症、連鎖を防げ

くらしナビ・子育て・親子
冬の感染症、連鎖を防げ
毎日新聞2016年11月28日 東京朝刊

 冬の感染症シーズンがやってきた。
子育て家庭にとって特に怖いのは、高熱が出るインフルエンザと嘔吐(おうと)や下痢が苦しいノロウイルスだ。
感染性胃腸炎が増えたため24日、東京都は流行警報を出した。
順天堂大学医学部付属順天堂医院の感染対策室主任感染管理認定看護師、小松崎直美さんに感染を防ぐ注意点を聞いた。  

●インフルエンザ

 インフルエンザは飛沫(ひまつ)、接触感染し、日本で流行するのは12〜3月。
予防接種を考えている人は、そろそろ済ませていいころだ。
家庭に持ち込まないためには人混みや混雑した密閉空間に行くのは避けることだ。
帰宅後と食事前、トイレ後はせっけんを使って手洗いを。
アルコールの手指消毒も効果的。

つり革やエレベーターのスイッチなど、不特定多数の人が触れる場所は感染源になりやすく、その手で鼻や口を触らない習慣づけも必要だ。
外出時は携帯用アルコール消毒薬を持っていると手軽に消毒できる。

 具合が悪いと思ったら早めに医療機関を受診しよう。
小さな子どもは大人に比べ免疫力が低く、幼いと熱を訴えられない場合が多い。
重症化してインフルエンザ脳症や熱性けいれん、中耳炎などの合併症を引き起こす危険性もある。
ただし、インフルエンザの簡易検査キットで特定できるのは発熱から12〜24時間後。
発熱から数時間だと検出できないことが多い。
その時は問診で接触歴、保育園や学校での流行状況、家族の発症状況を伝えて医師の判断をあおごう。
また、アスピリンなどインフルエンザに適さない市販の解熱剤もあるため、医師から処方された薬の使用を勧めたい。

 家庭内のまん延を防ぐために、可能なら、感染者を別の部屋でマスクをつけて過ごさせる。
子どもが嫌がれば看病する人が着用する。
できるだけ看病する人は1人に決め、ケア後は手洗いを忘れずに。

 発熱時、寒がる時は体を温め、体が熱っぽく汗をかいている場合は太い血管が通る脇の下、脚の付け根、膝の裏を冷やす。
食品用の保冷剤を冷凍庫にストックしておき、タオルで巻いたりストッキングに入れたりすると体に固定しやすい。
脱水症状につながる危険性があるため、食欲がなくても水分補給は必要だ。  

●ノロウイルス

 おなかの風邪といえば、原因の代表格はノロウイルス。
ロタウイルス、アデノウイルスなどの場合もあるが、「吐く、下痢、発熱」の3大症状は共通。特効薬はない。
流行状況を踏まえ、医療機関で検査せず「感染性胃腸炎」とだけ告げられることもある。

 感染経路は、主に二枚貝などですでに汚染された食材

▽公共施設のトイレや食器などへの接触
▽患者が吐いた汚染物を触る、吸い込む−−などがある。

便や吐しゃ物1グラムにウイルスが100万〜1億個含まれ、10〜100個程度で感染するという。
乾燥して空気中に漂うと吸い込んで感染することがあり、速やかに処理することが重要だ。

 床やテーブルに吐いた時の処理の手順は、換気→使い捨てのマスクと手袋をつける→ごみ袋を広げる→吐しゃ物をペーパータオルなどで取り除く。
続いてペーパータオルをかぶせ、50〜100倍に薄めた市販の塩素系漂白液を浸すようにかけ、しばらく置いて外す。

漂白液に浸しておいた新しいペーパータオルで外から内に向かって拭き取る(この時、汚れた面でこすると汚染が広がるので常に新しい面を使う)。
吐しゃ物や拭き取ったペーパータオル、手袋、マスクなどはごみ袋に入れて、浸る程度に漂白液を入れて口をしばる。
最後にせっけんで30秒以上かけて手を洗う。
ノロウイルスにはアルコールによる手洗いは効果がない。

 布団やシーツに吐いた時は、同様に身支度して吐しゃ物を片付け、衣類やシーツ類は放置せず漂白液に5〜10分浸し、ほかの物とは別にして普通に洗濯する。
もみ洗いする場合は、ウイルスが飛び散らないよう水の中で作業をする。
85度以上の熱湯に1分以上つけることでもウイルスを不活化できる。
布団はよく乾燥させて乾燥機やスチームアイロンをかける。
 おもちゃやドアノブ、トイレの水洗レバー、便座も塩素系漂白液で拭き上げたい。

 発症から6時間くらいは嘔吐が続くことがあり、無理に飲食させない。
どうしてもほしがる時は、水を1さじずつ与える。
吐き気が止まって3時間くらいして水分補給をする。
食事は水分がとれるようになって、食べられる量の半分くらいから食べさせよう。

 小松崎さんによると病院では各部署に、血液や汚物を処理するのに必要なものをまとめたセット(スピルキット)を常備している。
「家庭でも必要なものをまとめておくと、移動を簡略化できて汚染の拡大防止に役立つでしょう」と話している。
【                     山崎明子】

吐しゃ物処理に便利な道具
・使い捨て手袋
・使い捨てマスク
・キッチンペーパー
・ポリ袋
・0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶液(市販の塩素系漂白剤を100倍に薄めたもの。2リットルのペットボトルにキャップ4杯を入れ、いっぱいまで水を入れて薄める) ニュースサイトで読む:
posted by 小だぬき at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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