2017年03月29日

被害者激白 格安ツアー「てるみくらぶ」詐欺的手口の死角

被害者激白 格安ツアー
「てるみくらぶ」詐欺的手口の死角
2017年3月28日 日刊ゲンダイ

 27日、破産手続き開始が決まった旅行代理店「てるみくらぶ」。
利用客からは「詐欺だ」と怒りの声が上がっている。
負債額は約151億円。
旅行業者の倒産規模としてはリーマン・ショック後、最大となるという。
代金支払い済みの申込者は9万人に上るというが、大半の人が泣き寝入りを余儀なくされそうだ。
「旅行業法では旅行代金の弁済を請け負う弁済業務保証金制度が定められています。
しかし、この制度を活用したとしても、旅行代金の99%が返還されない見通しです。
詐欺として扱われるかは警察の判断となります」(観光庁観光産業課)

 24日にツアーの航空券が一部発券できなくなる事態が発生し、予約客から観光庁に苦情が殺到した。
もっとも、それまでに“怪しい業者”として目をつけられた形跡はない。
1998年12月創設。
格安の海外パック旅行会社として急成長し、昨年9月期の売上高は195億円に達していた。

「てるみくらぶの評判は上々でした。
最大の理由は広告にウソ偽りがなかったこと。
『イタリア人気都市7泊8日』のツアーが、標準のホテル利用で1人10万円を切る破格の値段で売り出されることもザラでした。
知る人ぞ知る超人気の旅行会社だったのです。
もっとも、コスト増や円安の影響で内実は自転車操業状態だったようです」(旅行業界関係者)  そんな事態を打開すべく、約2年前から始めたのが〈現金一括入金キャンペーン〉。
クレジットカードではなく、現金払いの客にはさらに値引きするというもので、どうやら、これが今回の巨額負債につながったようだ。

“被害者”に話を聞いた。
「親戚が5月にハワイで挙式するので、先月、家族3人で予約しました。
4泊5日で1人15万円以上のツアー料金が、現金一括だと10万円に値下げできると説明され、慌ててATMで現金を下ろし、計約30万円を支払いました。
過去に何度かツアーを利用したことがあり、疑う余地はありませんでした。
ニュースで破産を知り、今は愕然としています」(45歳・不動産)

 過去のお得ツアーに味をしめ、何十万円もする高額ツアーに手を出してしまった利用客は少なくないようだ。
 これからGWを迎えるが、危ない旅行会社に引っ掛からないためには、どうすればいいのか。 「現金払いをやたら勧める業者はやめた方がいいというのが今回の騒動の教訓です。
また、インターネットの口コミ情報をうのみにし過ぎないこと。
業者の自作自演だったり、情報が古い可能性があります」(旅行ライターの渡辺輝乃氏)
 昨年はスキーバスの転落事故もあった。
安過ぎるツアーは疑ってかかるくらいの慎重さが必要かもしれない。

posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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