2017年04月21日

自殺者の7割は男性! 男のメンタルリスク管理術

自殺者の7割は男性!
男のメンタルリスク管理術
2017年04月19日 22時55分 All About

■「男はつらいよ!?」
ストレスを自覚しにくい男性たち
私が幼い頃、「男は黙って……」という言い回しが流行りました。
これは、あるテレビCMをきっかけに流行した言葉。
「四の五の言わずに黙ってやれ」
「泣きごとを言わずに腹に収めろ」といったメッセージですが、そんな男らしさをまぶしく感じる一方で、女の私は「男の人生ってタイヘンそう…・・・」と遠い目で眺めたものです。

そして数年前、「お父さん、眠れてる?」というキャッチフレーズのもと、内閣府の自殺対策キャンペーンのCMが放映されました。
疲れ果てて見えるお父さんに、高校生くらいの娘が心配そうに上の言葉をかけるシーン。
実際、人は眠れなくなるほど追いつめられると、ストレス状態を自覚できなくなるもの。
そのため、疲れたお父さんたちに「眠れてる?」と、分かりやすい指標を提示するのは、とても効果的なのです。
このように、男性はなぜか体を害してまでやるべきことに突き進み、ストレス状態に気づきにくく、またそれを口にしにくい傾向があるようです。
これは一体どうしてなのでしょうか?

■「男女脳」の違いで
ストレスの溜まり方が変わる?
男女の脳には、構造上大きな違いがあります。
それは、左脳と右脳を結ぶ「脳梁」という橋のような役割を果たす部分が、女性は男性より20%太いことです。
そのため、女性は男性より右脳と左脳の連絡がよく、右脳で「何となく感じたこと」がすぐに左脳で言葉に変わるため、それを口に出さずにいられなくなるのだと言われています。
(この男女脳の違いについては、黒川伊保子さんの『脳育ての黄金ルール』等の著書をぜひご一読ください)

たしかに、女性は会社でイヤなことがあったりすると、すぐに同僚や友だちに打ち明けずにいられないものです。
女同士のランチや飲み会では、「あの上司、イライラするのよね!」「この仕事、私に合ってないような気がするの……」といったグチやつぶやきが飛び交います。
そうした女子会に男性が1人ポツンと混ざると、「同じようなことをよくしゃべるなぁ」「どこまで続くのかなぁ」と、途方に暮れてしまうものです。

このように、女性は感じたことをすぐに言葉にできるため、比較的自分のストレス状態に気づきやすいのです。
そのため、何らかの支援につながりやすく、「死ぬまで追い込まれる」リスクは、男性より低いのではないかと考えられます。
実際に、近年の自殺統計(警察庁・内閣府)を見ても、男性の自殺者が約7割に上るのに対し、女性は3割程度です。

■悩みを溜めて仕事に集中……
男性ならではのメンタルリスク では、脳梁が細く、右脳と左脳の連絡の悪い男性には、どんなメリットがあるのでしょう?
 両脳の連絡が悪いだけに、感情に振り回されずに、仕事にとことん没頭することができます。右脳、左脳それぞれの能力を最大限に生かし、ダイナミックな仕事をこなすこともできます。
一方、右脳で感じた「つらい」「苦しい」といった気持ちを、すぐに左脳で言語化しにくいのがデメリット。
さらには、闘争性を高める男性ホルモンの働きも手伝い、寝る間も削って仕事に集中してしまうのが男性でしょう。
これが高じると、気づいたときには過労が行きすぎ、健康を崩してダウンしてしまいます。
このように、ストレスに気づきにくく、自分を追い込み、対策が遅れがちになるのが、男性のメンタルリスクだと考えられます。

■今すぐ実践!
3つの「男のメンタルリスク管理」
男女の脳の構造が異なるなら、男には「男のメンタルリスク管理術」が必要になるでしょう。
そのヒントとして、3つのポイントを挙げてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

(1) 生活習慣と身体症状でメンタルチェック
過労状態でも感情を自覚しにくい男性は、2週間に一度くらい、「生活習慣」や「身体症状」からストレス状態をチェックするのがお勧めです。
特に、うつ病の診断基準にも含まれる「睡眠」と「食欲」は、非常に重要な指標。

■睡 眠
過労死を防ぐためには、1日6時間以上の睡眠が必要とされています。
この1日6時間睡眠を割り込むのが、時間外労働80時間の「過労死ライン」を越えた働き方です。
つまり「睡眠時間が1日6時間以下」「ぐっすり眠れず、朝の目覚めが悪い」という項目に心当たりがある人は、メンタルの危険信号。
もちろん、「時間外労働が80時間を越えている」ことも、重大な危険要因です。

■食欲、飲酒 食欲の変化への注目も重要です。
「朝食が食べられなくなった」「食事を残してしまう」「欠食することが多い」「やたらと食べてしまう」という事項もチェックしてみましょう。
また、ストレスが溜まってくると、不眠や憂うつをアルコールを飲んで晴らそうとする人も増えてきます。
「酒量が増えている」「寝酒が習慣になっている」といった事項もチェックです。

■身体症状
精神症状を自覚しなくても、体に症状が現れるうつ病もあります。
これを「仮面うつ病」と言います。
「頭痛、肩コリ、腰痛など体の痛みが治らない」「便秘や下痢が続く」「胃に痛みや不快感がある」などがよく見られる症状です。
内科の治療で改善しないようなら、仮面うつ病の疑いもあります。
上の太字部分の多くに心当たりがあるなら、精神症状を自覚していなくても、心療内科、精神科を受診しましょう。
心の病の場合、早めに治療を始めるほど、早い回復が期待できます。

(2) 休息・休養も
「スケジュール」に組み込む
本来、休息・休養は「疲れを感じたら」とるもの。
しかし、感情を自覚しにくい男性は疲れを感じにくいため、タイミングよく休めない傾向があると思います。
そのため、休息・休養は「スケジュール」の中に組み込むことをお勧めします。
たとえば社内では、「1時間仕事に没頭したら、5分間のティーブレイク」。
ただし、自分の席で休んでも仕事から手が離れにくいので、「コーヒーコーナーで一服」「廊下でストレッチ」「社内を歩く」といった自分なりの休息ルールを設定することです。
気がつけば残業をしてしまうなら、意識的に「ノー残業デイ」をつくることも大切です。
会社にこの制度がない場合、自分自身で設定、職場内で奨励するのもいい方法です。

100%守れなくてもいいのです。
形だけでも「○曜日はノー残業デイ」とスケジューリングしておけば、「その日は、早く仕事を切り上げよう」という意識を持てます。
また、休日の1日は「骨休め」の日にすること。
土曜日に遊びの予定を入れるなら、その翌日は家でゆっくり休養をとる、というスケジュールにしましょう。
男性には、誰にも邪魔されずに1人でゆっくり過ごす時間が必要なのです。

(3) 自由に話して
「感情を意識化」できる場を持つ
「おしゃべりの達人」である女性は、給湯室でもロッカールームでも「今日のイヤなこと」を口にし、ストレスを自覚しやすいものです。
一方、男性はなかなかそうもいきません。
だからこそ、「話しやすい空間」に足を運ぶ必要があります。
リラックスできる環境でとりとめもない話をしていれば、感情はふっと湧き出してくるもの。
大人の男性に「居心地の良いバー」や「気の合う店主のいる居酒屋」が人気なのは、このためでしょう。
適度な距離感を保ちつつ、話に耳を傾けてくれるマスター。
「おふくろの味」を用意し、熱いおしぼりを手渡してくれるおやっさん、おかみさん。
ほっこり落ち着ける空間に身をゆだね、気持ちを受容してくれる人と言葉を交わせば、気がつけば「オレ、ちょっと参ってるのかな?」なんて、感情の言葉が口をついてくるものです。

こんなやりとりを彼女や妻とできれば最高なのでしょうが、「近しい間柄だからこそ、うまくいかない」という声が多いのが、悲しいところ。
「男の沽券」からグチを飲みこんでしまうのかもしれませんし、「おしゃべりの達人」である彼女たちに会話の主導権を奪われ、結局毎回聞き役になってしまうのかもしれません……(涙)。 だからこそ、「自由に話して感情を意識化できる場」をどこかに一つは持つことが、メンタルリスクを管理するためにも大切です。

――メンタルリスク管理は、他にもたくさんの方法がありますが、まずは以上の3つのヒントを参考にしてみてください。
普段、なかなか気づいてあげられない「俺の気持ち」をケアしてあげることこそ、明日の元気をつくる秘訣です。
       (文:大美賀 直子)
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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