2017年10月30日

自殺者の4人に1人が予告している

自殺に関する5つの誤解〜
中高年の<自殺者の4人に1人>が
周囲に「意思」を……
2017.10.28 ヘルスプレス 

 長らく自殺大国と言われてきた日本だが、平成15年をピークに自殺者数は減少傾向にある。
警視庁の統計によれば、平成28年の自殺者数は2万1897人となり、対前年比2128人(約8.9%)減。
平成10年以来、14年連続して3万人を超える状況が続いていたが、昨年は22年ぶりに2万2000人を下回った。
 しかし、諸外国の現状と比べるとまだまだ自殺は多い。
政府の『平成28年度自殺対策白書』によると、世界各国の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)の中で、日本は19.5人でワースト6位だ。
 ちなみにワースト1位はリトアニアの30.8人。
次いで韓国の28.5人、スリナムの24.2人、スロベニアの20.5人、ハンガリーの19.5人となっている。

 政府は今年7月に、国の自殺対策の指針となる新たな「自殺総合対策大綱」を閣議決定。
自殺者は減少傾向にあるものの「非常事態はまだ続いている」と指摘し、自殺死亡率を「今後10年で30%以上減らす」との数値目標を掲げている。

自殺者の多くが
「パートナー」や「家族」に
SOSを出していた  
 たとえ自分自身が一度も「死にたい」と考えたことがなくても、自殺問題は他人事ではない。もし大切な家族や友達が突然命を絶ってしまったら……。
身近な自殺を防ぐために何ができるのか?  
そのヒントとなる新たなデータが、アメリカでの研究で明らかになった。
『American Journal of Preventive Medicine』(10月3日オンライン版)に掲載された論文によると、アメリカの「50歳以上の自殺者の約4人に1人」が、事前に周囲にその意思を打ち明けていたことが分かった。
 この研究は、米テキサス大学オースティン校老年学部長のNamkee Choi氏らが実施したもの。
2005〜2014年に発生した傷害死データを分析した結果、「50歳以上の自殺者の23.4%」が自殺をする前にその意思を周囲に打ち明けていた。
 なかでも「抑うつ」を抱えている人や健康上の問題を抱えている人は、自殺前に予告する確率が高く、それぞれ1.57倍と1.56倍だった。
また、メンタルヘルス関連のケアや薬物またはアルコール乱用の治療を最近受けていた人も、自殺する前に誰かにその意思を打ち明ける確率が高かった。

 さらに高齢になるほど、<自殺を予告>する傾向があることも分かった。
50〜59歳以下の自殺者と比べて、70〜79歳は1.13倍、80歳以上の自殺者は1.28倍、自殺する前にその意思を打ち明ける可能性が高いことが示されている。

そして自殺前に「死にたい」気持ちを打ち明けた相手として最も多かったのは、パートナーやそれ以外の家族だったという。
 Choi氏は「自殺の意思を事前に誰かに打ち明けるということは、自殺を予防するチャンスがあるということだ。
医師や周囲の人は、自殺リスクの高い人を見つけ出し、支援できるようにしておく必要がある」と話す。
 また、抑うつや健康上の問題などがあると事前に打ち明ける確率が高いことがわかったため、「これらの問題に対して必要なサービスを提供することで、自殺を予防できる可能性がある」と指摘する。

「自殺に関する5つの誤解」  
 自殺をする人は事前に周囲の人に「何らかのSOS」を出すケースが少なくないことを、今回の研究は改めて裏付けた結果となった。
そして、メンタルや健康に問題を抱えている人ほど、その確立は高くなる。
 わが国でも自殺動機の約半数を、うつ病をはじめとする健康問題が占めている。
リスクの高い人が発する「SOSのサイン」を周囲が見逃すことなく受け止め、対応していくことが自殺防止の鍵となる。

 そこで「妨げ」となりやすいのは「自殺に関する誤った認識」だ。
日本は自殺が非常に多い国であるにもかかわらず、一般人の間で自殺に対する理解が深まっておらず、ともすれば目を背けることも起きやすい。

 東京都福祉保健局・東京都立中部総合精神保健福祉センターのウェブサイトでは
自殺に関する5つの誤解」として、
以下の「5つの誤り」をあげている。
@「死ぬ・死ぬ」という人は、本当は自殺しない
A自殺の危険度が高い人は死ぬ覚悟が確固としている
B未遂に終わった人は死ぬつもりなどなかった
C自殺について話をすることは危険だ
D自殺は突然起き、予測は不可能である

まずはしっかり向き合って
話ができる環境を整える
 自殺した人の多くは、実際に行動に及ぶ前に何らかのサインを送ったり、自殺する意思をはっきりと言葉に出したりして誰かに伝えている。
 そして自殺リスクの高い人でも「死にたい」「助けて欲しい」という気持ちの間で揺れ動いており、それが自殺行動にも反映される。
そのため自殺未遂に及んだ人は、その後も同じ行動を繰り返し、結局は自殺によって命を落とす確率が高い。
 また自殺を話題にしても、「自殺の考えを植え付けることにはならない」。
救いを求める気持ちに真剣に向き合うことができれば、「自殺について率直に語り合うこと」は、むしろ危険を減らすことになる。
 そして、自殺が突然のように見える場合でも、実は自殺に至るまでには長い苦悩の道程があるのが普通だという。
 このように、自殺をほのめかす人の気持ちを正面から受け止めることができれば、命を守る手立ては残されている。
最終的には治療にまで結びつけることが理想だが、身近な人がそうした「苦しみ」を口にするようになったら、まずはしっかり向き合って話ができる環境を整えたい。
         (文=編集部)
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☔| Comment(2) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も死にたいと思った事があったわ
Posted by みゆきん at 2017年10月30日 13:31
私のうつ発症時は、駅のホームで電車から離れた位置に立つ、高いところ・危険な所は避ける、薬は定量以上飲まないなど 医師と通院の度に約束させられました。
「死にたい」ではなく フーっとホームの端で線路側によろめく感覚でした。
うつの怖さは、自殺の意思なくても 結果として自殺という結果になることがある所だと思います。
老衰や病死するまでは「この国のありようを」見つめ続けたいと思います。
Posted by 小だぬき at 2017年10月30日 19:54
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