2018年03月01日

予算案やすやす衆院通過 無力野党の反発“ポーズ”にすぎず

予算案やすやす衆院通過
無力野党の反発“ポーズ”にすぎず
2018年2月28日 日刊ゲンダイ

 野党は一体、何をやっていたのか。
安倍政権が今国会の目玉に据える「働き方改革」の関連法案で、裁量労働制をめぐる“データ捏造”が次々と明らかになっているのに、審議をストップさせることもなく、審議日程を積み上げてきた。
おかげで、来年度予算案がやすやすと衆院を通過してしまうのだ。

 野党6党の幹事長らは27日会談し、政府・与党が裁量労働制の拡大を盛り込んだ働き方改革関連法案の今国会への提出の断念と、裁量労働に関する再調査を受け入れない限り、予算案の採決に応じない方針で一致した。
 与党側はこれを突っぱね、予算案の年度内成立を確実にするため、28日、衆議院で予算案の採決を強行する方針を確認。
自民党の二階幹事長らが首相官邸を訪れ、安倍首相に今後の国会日程を報告した。

 夕方には予算委の河村委員長が職権で28日の委員会開催を決め、予算案の本会議への緊急上程を行うことを表明。
これを受けて、古屋議運委員長が予算案を採決するための本会議を28日に開くことを職権で決めた。
何があっても、28日中に参議院に送るつもりだったのだ。

 当然、野党側は猛反発で、予算委員長の解任決議案の提出などで抵抗するプランが検討されているが、今さら遅い。
採決になった瞬間、与党の圧倒的多数で可決される。
少数野党になす術ナシだ。

 だが、裁量労働制の導入ひとつとっても政府のデタラメは底なしで、予算案を人質に審議を止め、法案提出を撤回させるチャンスはいくらでもあった。
なぜ、そうしなかったのか。

「結局、野党の反対もポーズだけということです。
裁量労働制の導入は、多くのサラリーマンにとって他人事ではない大問題です。
体を張ってでも止めるのが野党の役目なのに、国会審議で反対意見を言うだけで、街に出てサラリーマンの賛同を得ようともしない。
たとえ審議を止めて予算成立を遅らせても、本気で国民生活を考えてのことならば、世論も味方についてきますよ。
今回のような形ばかりの抵抗を見せられて、有権者が“野党はよくやった”と思うでしょうか。
与党の強引な進め方はもちろん、不甲斐ない野党もけしからんと感じるだけです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

■参院でも「年度内成立で内々に合意」
 この体たらくでは、野党が国民の支持を得られるわけがない。
許しがたいのは、野党の見せ場さえつくってもらえれば、年度内成立のシナリオに協力すると秋波を送っているフシさえあることだ。

 27日の自民党の副幹事長会議で、参院議員の出席者が「参議院は内々で野党と合意している」と話していたという。
「参議院では野党第1党の民進党がカウンターパートのため、予算案が参院に送付されたら速やかに成立させることで民進党側と話がついていると聞きました。

“30日ルール”による自然成立の形は取らず、参院でしっかり議決して年度内に予算を成立させる方針を共有している。
そのため、対決姿勢はほどほどに、野党の質問時間を増やすなどして調整する方向で話が進んでいるそうです。

今の野党に本気で戦う気なんてありませんよ」(自民党関係者)
 大メディアは、予算案をめぐる攻防は28日が最大の「ヤマ場」なんて報じていたが、実はとんだ茶番だった。
こんな野党なら要らない。
安倍首相にナメられるのも当然だ。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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