2018年07月11日

豪雨でも「宴会自慢」をやらかす"想像力欠如" 安倍政権の売りは危機管理能力だったのに…

豪雨でも「宴会自慢」を
やらかす"想像力欠如"
安倍政権の売りは
危機管理能力だったのに…
2018/07/10 東洋経済(安積 明子 )

 西日本を中心に降り続いた記録的大雨は、7月9日になって「平成30年7月豪雨」と名付けられた。
確認された死者の数は、すでに100人を超えている。
安否不明者も多く、今後さらに増える見通しだ。

 同じ9日に開かれた「立憲民主党 2018豪雨災害対策本部 第1回会議」で枝野幸男代表は、「東日本大震災に次ぐ大規模災害だ」と述べたが、その表現は決して誇張ではない。
大雨特別警報が11府県にもわたって発令されたことは前例がないし、避難指示対象は83万9289世帯・187万8007名、避難勧告対象は101万4930世帯・232万1947人にも及んでいた(7月8日午後3時現在)。

気象庁は7月5日午後2時に緊急会見  
大雨特別警報とは、数十年に1度のこれまで経験したことのないような重大な危険性が差し迫っている異常な状況の下で発令されるものだ。
 今回の豪雨の被害の特徴は「広域性」と「被害の甚大さ」だが、気象庁はすでに7月5日午後2時に東京と大阪で緊急会見を開いて警告していた。
台風や地震、大雪以外を理由として気象庁の会見が開かれるのは異例中の異例である。
 この時の気象レーダーには、兵庫県南東部から滋賀県にかけて「線状降水帯」が発生していたことが示されていた。
線状降水帯とは次々と積乱雲が発生して並ぶ帯状のもので、ゲリラ豪雨の原因とされている。
気象庁は比較的長い時間、これらの地域に大量の降水量がもたらされると判断した。
実際、この時点で8日午前まで豪雨が続くだろうと報じられている。

 だが政権中枢の危機管理はどうだったのか。
そこには苦言を呈さざるを得ない事態が発生していた。
 東京でも雨が降った5日夜、赤坂の衆議院宿舎で“宴会”が開かれていた。
2013年4月から始められた自民党議員の有志による「赤坂自民亭」だ。
中堅・若手が閣僚や幹部と懇談し、情報収集や親睦を深めるきっかけになっているが、今回は特別ゲストとして安倍晋三首相が参加した。
安倍首相には9月に予定されている自民党総裁選での支持を固めたいという思惑があり、重要な会合だ。

 政治の世界は会合がつきもの。
誰といつどこで会ったのかというファクトが、次の政局を生み出す契機にもなる。
しかしそれを喜々として公表する必要はあるのだろうか。
ましてや大きな災害が来ようとしている夜に。

グラスを持つ面々はいかにも楽し気  
「いいなあ自民党」
 明石市や淡路島を含む兵庫9区を地元とする西村康稔官房副長官は5日午後10時2分、写真を2枚SNSにアップした。
参加者が腕を振るった料理が並び、地元の名酒を持ち込んでの懇親会。
グラスを持つ面々はいかにも楽し気だ。
今夜は恒例の自民亭。
衆議院宿舎の会議室で、月一回食べ物やお酒を持ち寄り、党幹部と若手議員のざっくばらんに話す懇親会。
選挙区の悩みを相談したり、地元の名産PR。
今日は、安倍総理、岸田政調会長、竹下総務会長が勢揃い。
和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題!正に自由民主党党。
pic.twitter.com/BGj84cLynb − 西村 やすとし (@nishy03) 2018年7月5日

 しかし、さすがに不謹慎だと思ったのだろう。
西村氏は午後11時45分に「兵庫県内大雨 6万世帯13万人に避難勧告」というタイトルの地元・神戸新聞の記事を引用しつつ、「地元秘書から、地元明石淡路の雨は、山を越えたとの報告を受けました。
秘書、秘書官と随時連絡を取り合いながらの会でした」と言い訳を書き込んだ。
地元秘書から、地元明石淡路の雨は、山を越えたとの報告を受けました。
秘書、秘書官と随時連絡を取り合いながらの会でした。
https://t.co/fOXW4ZjQcI − 西村 やすとし (@nishy03) 2018年7月5日

 だがこの時、「山を越えた」わけではなく、明石市の大雨警報は8日午後4時15分まで続いていた。
しかも政府は5日午後に小此木八郎防災担当相の下で関係省庁会議を開き、「週末に向けて大変なことになるかもしれない」と対応を協議してその準備をしていた。
要するに、重大な危機感は十分に認識されていたはずなのだ。
 むろん、宴会は多忙な首相の予定を押さえたうえで組み込まれた重要な日程であることは理解できる。
問題は、宴会を行ったこと自体にあるわけではない。
それを豪雨の最中でも喜々としてSNSにアップしてしまう共感力の欠落、想像力の欠如が問題なのである。

 西村氏は官房副長官として平成30年7月豪雨非常災害対策本部の会合にも参加。
要するに政府として災害に責任を持つ立場だ。
また第2次安倍内閣、同改造内閣、第3次安倍内閣で防災担当の内閣府副大臣を務め、安倍政権における“危機管理の専門家”としてのキャリアを積んできた。  
『命を守る防災・危機管理 その瞬間、生死を分けるもの』(プレジデント社)という著書もあり、同書の帯に安倍首相が「大雪、土砂災害、火山噴火……。
数々の災害に、彼が最前線で指揮を執ってくれた」と推薦コメントを寄せている。

もっともその中に「豪雨」が入っていないのは、果たして偶然だったのか、あるいは必然だったのか……。  

「国民の安心安全のために、政府として全力を尽くす」
 これは西村氏の上司である菅義偉官房長官が会見時によく口にする言葉だ。
要するに、常に国民の安全本位であることが政府の人間の責務という意味である。
安倍政権が5年半以上も長命になったのは、民主党政権に懲りた国民が安倍政権によりどころを見つけたことが大きな理由だ

危機管理能力を売りにしてきたはずなのに
 では菅長官は、今回の副長官の危機意識のないツイートをどう思うのか。
7月6日午後の会見で聞いてみた。
大規模災害が迫っている時に、SNSで宴会のような写真を挙げて国民は不安を感じないか、と。
 菅長官の回答は「やるべきことはやっている」だったが、果たして国民は「安心安全」を得られるだろうか。
 なお安倍首相は9日昼、11日からの欧州・中東への外遊を取りやめた。
当初の「やるべきこと」だけでは足りないということで、危機対応は「後手後手」の感が否めない。

民主党政権の失敗という反省の下で危機管理能力を売りにしてきた安倍政権だが、この大災害をどのように乗り越えるのか。被害の全容が明らかになる中で、総裁選への影響もジワリと出てくるかもしれない。
posted by 小だぬき at 00:00| 神奈川 ☁| Comment(3) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今日は午後から晴天
青空って気持ち良いね^^
Posted by みゆきん at 2018年07月11日 15:31
国民の危機管理より、自分たちの危機管理が優先ということです。
したっけ。
Posted by 都月満夫 at 2018年07月11日 16:27
都月さん、いまの政権与党は「自分たちの危機管理」も満足にできないから 「国民の危機管理」などは満足にできないのでしょう。
次の選挙で「驕りと無節操・極右」の自公政権をひき釣り下すしかないようです。
野党が「災害対策優先臨時内閣」の旗印で 全面対決して欲しい。

みゆきんさんへ
穏やかな天候が続いて欲しいですね。
Posted by 小だぬき at 2018年07月11日 16:41
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