2018年10月25日

安田さん解放に「英雄として迎えないでどうする」 テレ朝・玉川徹氏、「自己責任論」を批判

安田さん解放に
英雄として迎えないでどうする
 テレ朝・玉川徹氏、
「自己責任論」を批判
10/24(水) JCASTニュース

 3年に渡ってシリアの武装勢力に拘束されていたフリージャーナリストの安田純平さんが解放されたとの情報を受け、安田さんをめぐる「自己責任」の議論がインターネット上で再燃している。
だが、テレビ朝日解説委員の玉川徹氏は「釘を刺しておきたい」として自己責任論を強く否定した。
 玉川氏は2018年10月24日の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)で、紛争地帯に飛び込むフリージャーナリストの役割の大きさを力説。
安田さんを「英雄として迎えないでどうするんですか」と主張した。

■「フリーのジャーナリストは
   命を懸けてやっているんです」
 安田さんが解放されたとの情報は23日深夜、菅義偉官房長官が緊急会見を開いて発表。
トルコ南部の入管施設で同日に保護されたとの知らせが、カタール政府から届いたという。
安田さんであると確認されれば、近く日本に帰国すると見られる。

 安田さんは15年6月、トルコ南部からシリアに入国したことを知人に伝えた後、消息を絶った。
シリア取材中にアルカイダ系の武装組織「ヌスラ戦線」(現・シリア征服戦線)に拘束され、何度か映像がインターネット上にアップされてきた。
18年7月には2人から銃を突き付けられた状態で、安田さんとみられる男性が「私の名前はウマルです。韓国人です」「助けて」などと話す動画が公開された。

 安田さんをはじめ、紛争地帯で取材するジャーナリストに関する新情報が報道されるたびに、自ら現地に入っていったのだから「自己責任」だとする声がインターネット上では噴出する。
だが、こうした風潮に、政治や社会問題などを30年取材している玉川徹氏は「モーニングショー」で、「自己責任論というのを僕は否定しておきたい。釘を刺しておきたい」と反論。
「そもそも、ジャーナリストは何のためにいるんだ。民主主義を守るためにいるんですよ」として力説した。  

 「民主主義といっても国や企業で権力を持っている人たちは、自分達の都合のいいようにやって隠したいんですよ。
隠されているものを暴かない限り、私たち国民は正確なジャッジができないんです。
それには情報がいるんですよ。
その情報をとってくる人たちが絶対に必要で、ジャーナリストはそれをやっているんです。
フリーのジャーナリストは命を懸けてやっているんです。
一番危ないところに行かれているんですよ、安田さんは。
そういう人を守らないでどうするんだ」

「兵士は国を守るために命を懸けます」
 さらに、「たとえて言えば、兵士は国を守るために命を懸けます。
その兵士が外国で拘束され、捕虜になった場合、解放されて国に戻ってきた時は『英雄』として扱われますよね。
同じことです」と、「兵士」を引き合いに出し、安田さんが解放されて帰国するとなった場合について、   
民主主義が大事だと思っている国民であれば、民主主義を守るために色んなものを暴こうとしている人たちを『英雄』として迎えないでどうするんですか」 と主張した。

 その上で改めて「何ですか自己責任論って。国に迷惑かけたって何ですか。
その人たちは民主主義がいらないんですか。
僕は敬意をもって迎えるべきだと思います」と、「自己責任」と突き放す風潮を批判した。

 玉川氏は「解放されて国に戻ってきたら『良かったね。命をかけて頑張ったね』と声をかけますよ」とも述べている。
安田さん解放情報を受け、同様の考えを表明しているジャーナリストは少なくない。

 戦場ジャーナリストの志葉玲氏は24日未明、ツイッターで「安田純平さん、これまでの水面下の動きでの経緯から考えて、身代金を日本政府が払った可能性は極めて低い。
なので、バッシングしないでね」とし、「あと、報道各社も取材したいのは同業者としてわかるけど、まずは安田さんやそのご家族を休ませてあげて」と労いの言葉を投稿した。

 ジャーナリストの布施祐仁氏は23日深夜、ツイッターで「あぁ本当によかった。それしか言葉が出ない。2004年4月の時のことが蘇る」と投稿。
当時、イラクで武装勢力によって日本人が立て続けに拉致され、そのうちの1人は安田さんだった。
布施氏は続けて、   
ジャーナリストは生きてこそ取材したことを伝えられる。
安田さん、生きていて本当によかった」 と安堵している。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]