政府がゴリ押しする「年金繰り下げ受給」の落とし穴
2/2(日) マネーポストWEB
総務省の調査によれば、無職の高齢夫婦の平均支出は月26.4万円。
一方で、受け取れる公的年金等の額は20.4万円だという。
さらに、今後、年金受給額も減るとの観測も多く、受給開始年齢を60〜64才に前倒しする繰り上げ受給を選ぶ人が多いのが現状だ。
遅く受け取る代わりに受給額がアップする繰り下げ受給には、デメリットも少なくない。
まず、制度的な落とし穴だ。
「年金博士」ことブレインコンサルティングオフィス代表で社会保険労務士の北村庄吾さんが言う。
「実は繰り下げ受給は“予約”ができません。
繰り下げるためには、66才以降、受給したいと思った時に年金事務所に手続きに行く必要がある。
その頃にボケていたり、体が思うように動かなくなっていたり、なんらかの事情で手続きができないと、受給できないんです(北村さん。以下、「」内同)」
政府はどうしたら国民に年金を払わずに済むかを考えるのに躍起だ。
そのために“狙い撃ち”されたのは、サラリーマンの夫を持つ専業主婦(第3号被保険者)の年金だった。
「会社員の夫がいれば年金保険料を免除されるため、『無職の専業主婦はズルい』とか、『第3号被保険者なんて制度があるから女性が働かないんだ』とやり玉に挙げられていて、いずれ廃止されるのは規定路線になっている。
政府は本心では、全国に約870万人いる第3号被保険者に年金を払わずに済めば、年金財政は楽になると算盤を弾いているはずです」
そんな風前の灯火ともいえる第3号被保険者ならば、「制度が廃止される前に早く年金を受け取りたい」と考えるのも妥当だろう。
この点でも繰り上げ受給は有効だ。
少しでも多くの年金を受け取ろうと、割合はまだ少ないとはいえ、繰り下げ受給者がここ5年間でじわじわ増えているという。
その背景には政府のゴリ押しが見え隠れしていると北村さんは言う。
「受給予定者の家には、定期的に『繰り下げ受給の方がお得ですよ』という旨の書かれたパンフレットが届きます。
国がそうして繰り下げ受給を勧めているのは、年金の支払いを先送りして年金財政が悪化するのを先延ばしにしたいからだと考えられます」
北村氏によれば、政府は来年4月をめどに、受給開始を75才まで繰り下げられるようにするとみられる。
もし、国の言うとおりに75才からの受給を選べば、国民年金の満額は通常なら年約78万円のところ、年約111万円にまでアップする。
たしかに、その数字だけを見れば“繰り下げすればするほどバラ色の年金生活が待っている”かのように映る。
そのうえ、最近はいわゆる「老後資金2000万円」問題もあって、国民は自助努力で老後のお金を準備すべきだという風潮が高まっている。
だから、“がまんして受給開始を遅らせて、少しでも年金を増やそうかな”と考える人が増えて、少しずつ繰り下げ受給者が増えているのだ。
しかし、北村さんはこの現象にも警鐘を鳴らす。
「よく考えてみてください。
年金財政を立て直したい、国民にできるだけ年金を払いたくないとばかり考えている政府が、本当に国民にとってお得な制度を、わざわざお金をかけてパンフレットを用意してまで勧めるでしょうか。
繰り下げすればするほど、それだけ受給を開始する前に亡くなって、年金を受け取れない確率が増えます。
現役時代に保険料を払うだけ払ってまったく受け取れないのは、確実に大損です。
また、受給額のベースの水準は毎年減らされているので、できるだけ“後ろ倒し”で年金を受け取ってもらいたい、という政府の狙いが透けて見えるのです」
※女性セブン2020年2月6日号
今日は節分〜
我が家は黙って食べる恵方巻きじゃなくて
ワイワイ楽しく食べる手巻き寿司です♪
小だぬきさんちはガブッと丸かじりでしょうか〜
糖尿予備軍なのに 久しぶりにごはんと具材の多さに四苦八苦。
私の世代は「お米は八十八の手間で」と育ち 残せない性分で 今血液検査されたら「ヤバい」というほど食べてしまいました。
海の幸と卵と野菜です。
手巻きでワイワイ、楽しそうですね。