2020年03月12日

災害時に家族の運命を左右する「備蓄品」、家のどこに保管すべきか

災害時に家族の運命を左右する「備蓄品」、
家のどこに保管すべきか
2020.3.11 ダイヤモンドオンライン(ホームライフ取材班)

2011年3月11日の東日本大震災が発生してから今年で9年。
近年では激しい集中豪雨が頻発し、昨年の台風19号は各地で甚大な被害をもたらしました。
さらに、首都直下地震や南海トラフ地震なども予想されています。
こうした災害から命を守るには、適切な判断や日頃の備えが重要になってきます。

そこで前回に続き、『「防災」のやってはいけない』(青春出版社)から、災害に備えて日頃ができる正しい対策を具体的に紹介します。

家でできる!リビングでの地震対策とは
 いつか来る地震の対策を心がけることは大切ですが、意識し過ぎるとしんどくて、続かなくなってしまうでしょう。
しかし日常のなかでも無理なく地震に備えることは可能です。

たとえば、家の中で地震の揺れから身を守れるのは次のうちどちらでしょうか?

(1)リビングにはクッション、和室には座布団をいつも置いている
(2)すっきりさせたいので、クッションや座布団は置いていない
 正解は(1)。

震度6強や7の激しい揺れが発生したら、這って逃げることも難しくなります。
こういった場合、とにかく頭だけは守りたいところですが、手近にガードできるものがなければ、無防備なままでいなければなりません。
 そこでリビングにクッションや座布団があれば、それを頭にかぶって、危険な落下物からガードできます。
リビングや子ども部屋にはクッション、和室には座布団を出しておくだけOK。
何の手間もかからず、意外に有効な防災対策になるので、やっておかない手はないでしょう。

地震で揺れても割れない食器の重ね方とは
 地震が発生すると、悲惨な状態になりやすいのが食器棚。
コップが倒れて粉々になるのはもちろん、重ねて収納していた皿も揺れでずれ落ちて割れることもあります。

安全性の高い収納方法は次のうちどちらでしょうか?

(1)大皿を一番下にして、次に中皿を置き、その上に小皿の順で重ねる
(2)中皿を一番下にして、次に大皿を置き、その上に小皿の順に重ねる  
正解は(2)。

食器棚の中で、皿は数枚を重ねて収納されることが多いでしょう。
圧倒的多数の人がやっているのが、最も下に大皿を敷き、その上に中皿、さらに小皿という順番で重ねる方法です。
 しかし、じつは揺れると、より広い大皿の上で中皿が、中皿の上で小皿が動きやすく、あっけなく崩れてしまいます。
揺れても皿が動きにくいのは、最も下に中皿を置き、その上に大皿、そして小皿を乗せる重ね方です。
こうすると、大皿が動きにくいため、小皿の動きも小さくなり、地震が起こっても崩れにくいのです。
 かなり変則的な方法ですが、試してみる価値は十分にあります。

サイズの違う皿の間には、キッチンペーパーを敷いておくと、滑り止めになって揺れにくくなるので、この方法も試してみてください。

1週間をしのげる量の食料を気軽に備蓄できる方法
 首都直下地震などの大規模災害を想定すると、被災後1週間をしのげる量の水や食料を備蓄しておくことが望ましいでしょう。
とはいえ、その膨大な量をどのように用意して備蓄しておけばよいのでしょうか?

(1)普段食べるものも備蓄品として、カウントし1週間分を備えておく
(2)災害用の非常食を、常に1週間分備蓄しておく
 正解は(1)。

1週間分の備蓄が必要といわれると、頑張って乾パンをはじめとする非常食を大量に購入し、マンションの収納スペースや家の押し入れに目いっぱい入れておいている人も少なくないでしょう。
 しかし、「備蓄品=防災用の非常食」というわけではありません。
普段の暮らしのなかで食べているレトルト食品や乾麺、缶詰なども備蓄品にカウントしてかまわないのです。

 おすすめは「ローリングストック」という備蓄の仕方。
普段から、レトルト食品などを多めに買っておき、食べたら追加する方法です。
こうすれば、常に相当な量が備蓄できていることになります。
食べ慣れたものを被災時に口にできるというメリットもあり、食のストレスが小さくなって一石二鳥です。

災害時用の備蓄品は家のどこに保管しておくのが正解?
 いざというときの災害に備えてストックしておく備蓄品。
被災したときの使いやすさを考えると、家のどこに保管しておくのがよいのでしょうか。

(1)取り出しやすいように1カ所にまとめて保管しておく
(2)玄関や納戸などに分散して保管しておく  
正解は(2)。

最低でも3日分、大規模災害が予想される地域では1週間分を備蓄すると、先ほど紹介した「ローリングストック」を心がけても、やはりそれなりの量になります。
どこにストックしておくのがいいのでしょうか。
 必要になるのは何年先なのかわからないからと、押し入れやクローゼットの奥などに、まとめて詰め込んでおくケースもあるでしょう。
けれども、1カ所に集約しておくのは問題です。

地震の揺れによって、そこまでの通路がふさがれてしまうと、せっかく用意していた備蓄品をまったく使えなくなってしまうからです。
 こうしたリスクを避けるため、備蓄品は分散して保管しておくのがよいでしょう。
マンションの場合、キッチンや玄関、廊下収納、クローゼットなどに分散させるのがおすすめでです。
一戸建てなら、1階と2階に分けておくと、水害の際にも対応できます。

停電になっても安心な冷凍庫の使い方
 災害時に停電になった時、冷凍庫に保存している食べ物が気がかりになるでしょう。
防災面から見た場合、冷凍庫での保存の仕方が優れているのは次のうちどちらでしょうか?

(1)冷凍庫にはいつも食品をいっぱい詰めている
(2)冷凍庫にはいつも食品を少なめに入れている  
正解は(1)。

地震や台風で停電になった時のことを考えると、冷凍庫内はぎゅうぎゅう詰めにしておくのがよいでしょう。
冷凍庫に食品が詰まっていると、それら自体が保冷剤の役割を果たし、停電後、冷凍状態をより長くキープできるからです。

 これに対して、冷凍庫に入っている食品が少ないと、電源がオフになったあと、庫内の温度が早めに上昇してしまいます。冷凍庫をいっぱいにしておくのは、防災だけではなく、省エネの面からもおすすめなのです。
凍った食品同士が接することにより、効率良く冷やせるので、無駄な電気代がかかりません。

 いつどこで発生するかわからない災害。
もしもの時に正しい判断で行動できるよう、日頃から防災対策を確認しておくことが大切です。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☀ | Comment(5) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毎日笑顔で過ごせますように♪
3/12. 今日の応援 完了です ゙(*・・)σ ポチッ♪

コロナの影響で忘れがちでしたが・・
『3.11』 あれから9年経ったんですねぇ…
9年前の3月11日は・・
旅先の石和温泉の宿で入浴中の時でした
大浴場の湯が、波立っていたのを見て以来・・
1〜2ヶ月の間、『地震酔い』にかかってしまいました 
Posted by ミータママ at 2020年03月12日 00:51
あの日の津波、原発破壊の映像に 「こんなことが起こるなんて・・・」生死の儚さにりつ然としました。
政府の復興の言葉が虚しく感じるほど 罹災者の生活困難、行方不明の方の多さ、放射能汚染など まだまだ復興には遠い現実。
身内が津波の被害を受けただけに 未だに 私の心も復興には遠いです。
Posted by 小だぬき at 2020年03月12日 08:47
私も3.11の時冷凍庫に入ってるもので3日くらいしのげました。あとはお米もあったので、カセットコンロで土鍋で炊いて食べたりしてました。
でも水が1ヶ月でなかったので、本当に大変だった。。。
Posted by キャンディまま at 2020年03月12日 14:42
こんばんは♪

我が家は自然とレトルトや冷凍食品が多くなっています。
保冷材も捨てられなくて結構入っています。

100均で2,000円を超えるのはかなりのまとめ買いですね。
Posted by きっちゃん♪ at 2020年03月12日 21:15
生きていく上で「水は絶対必要ですね。
私は 災害用5年保証水と「温泉水」を箱買いして 適時入れ替えています。
缶詰も10日分ほど在庫で持ち、食べたら補充をしています。
何しろ住居が9階、ビルが倒壊した場合は 足掻いてもムダですし、倒壊しないでも
水の確保が大変ですよね。
給水車がきても ポリタンクの重さで ビル9階階段は無理です。

「生きている」内は、災害・地震に合いたくないです。






Posted by 小だぬき at 2020年03月12日 21:31
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