血液クレンジングはなぜはやったのか?
悪質な「ニセ医学」が蔓延する理由
2020.4.9 沼澤典史:清談社
血液クレンジング、肛門日光浴など最近は信じられないような健康法にハマる有名人やインフルエンサーが多い。
少し考えればインチキだと分かるような医学になぜ人はハマるのか。
理由と見極め法を『“意識高い系”がハマる「ニセ医学」が危ない!』(育鵬社)の著者で五本木クリニック院長の桑満おさむ氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)
意識高い系、ヒステリックな自然派が ハマるニセ医学とトンデモ療法
空前の健康ブームの昨今、にわかには信じられない医療法、健康法がちまたにははびこっている。
最近、話題になったのは「血液クレンジング」。
ドロドロの血液を体外に取り出し、オゾンで洗浄することでサラサラの血液にするという触れ込みだ。
また、肛門を日光に当てることでビタミンDを吸収しやすくするなどといわれ、インスタグラムでバズった「肛門日光浴」も記憶に新しい。
こんな怪しい療法について、五本木クリニックの桑満おさむ院長(ブログはこちら)はまず「医師が介入しているものが、より危険である」と話す。
「私の個人的な定義ですが、中学理科レベルで変だと感じるものはトンデモ療法。
一方で、もっともらしく医療従事者が唱えて、下手をすれば被害者が出るかもしれないものはニセ医学と定義しています。
肛門日光浴なんかはトンデモ医療で、血液クレンジングはニセ医学。
医師による権威付けがされている分、ニセ医学のほうが悪質です」
さらに、桑満氏はニセ医学、トンデモ療法にハマってしまう人の特徴をこう分析する。
「ハマってしまう人はいわゆる“意識高い系”が多い印象です。
“意識高い系”は、能力はないのに自己評価が高く、理由なき優越感を持ってしまう『ダニング=クルーガー効果』のバイアスが働いている可能性が高い。
マウンティングを取ろうと、マイナーで真偽不明な医療法を周りに喧伝するのです」
またそのような意識の高い人は、往々にして「ヒステリックな自然派」になってしまうケースも。
これは「ワクチンを打たない」「合成添加物を毛嫌いする」など、天然由来に固執する考えである。
「ヒステリックな自然派は、特に『母親』が多いです。
できるだけ子どもを健康に育てたいという思いから、怪しい医療にハマってしまうのでしょう。
また、ママ友同士でも『こんなの子どもに食べさせてるの?』というマウンティングで間違った情報が拡散されていきます。
本来は、行政などが配布する『はじめての出産』のようなリーフレットの情報で十分なのです」
検証をくぐり抜けた治療よりも 素人ライターの記事を信じるのか
医療において、現在利用できる最良の治療であることが示され、一般的な患者に推奨される治療のことを「標準治療」という。
これを否定したり、もしくは標準医療に追加して、怪しげな治療法をしたがる患者や医師も、ニセ医学蔓延の原因であるという。
「『標準』という言葉から、まだプレミアムの治療があるのではないかと思う人がいます。
そういう人はネットの素人ライターが書いた根拠のない治療を信じてしまう。
また、医師が標準治療に加えてニセ医学を施すケースもあります。
しかも、悪意ではなく善意で行っている医師もいるので、ニセ医学は厄介なのです」
そのような医師に「エビデンスがあるんです」と言われれば、我々は簡単に信じてしまいそうだ。
しかし、桑満氏は「エビデンスが軽んじられ過ぎている」と話す。
「エビデンスは試験管レベルから始まり、動物実験、人体への治験を繰り返して確保できます。
『医学論文になっている』と権威付けする場面を見ますが、論文は探せばいくらでもあり、同様にそれを否定する論文も必ずあります。
標準治療は論文レベルではなく、エビデンスにエビデンスを重ねた、いわば“エリート治療”。
これに追加してなにか行うのはムダ、もしくは逆効果になる場合もあります。
『それでもアナタは“エリート”ではなく、雑多な治療を選びますか?』ということです」
専門知識とまではいかなくても、どの段階までエビデンスが確保されているのか、しっかり理解しておくべきだろう。
マスクは予防にならない 「除菌」もまったく効果なし
また、現在は医学的常識のようになっていることにも嘘があるという。
現在、新型コロナウイルスの脅威にさらされ、マスク不足が叫ばれている。
しかし、マスクによる予防効果は無に等しいのだ。
「感染している人が拡散させないようにするのには効果的ですが、健康体の人が予防のためにする必要はまったくありません。
不安なのは分かりますが、それよりも手洗いの徹底。
また、スマホの画面も汚染されているのでこまめに吹くことを心がけましょう。
ちなみに『消毒』『滅菌』は医学用語ですが、『除菌』はグッズ業界の造語なのでまったく効果はありません。
こうしたもっともらしいワードにも注意が必要です」
怪しいワードはほかにもあり、ニセ医学やトンデモ医療を見極めるフィルターになる。
「『自宅で簡単』『○○食べて○○治す』『免疫力アップ』などと書いていたら怪しいです。
『○○食べてがんは治る』も嘘です。
がんを予防できる食材はあるかもしれませんが、治す食材はありません。
また、『○%の医師が推薦』といううたい文句も、どこでどんな医師にアンケートしたのか公表されてない場合が多い。
そのような文句やグラフを見たら注意しましょう」 「うまい話には裏がある」ということ。
また、こうした医療に対する情報リテラシーをはぐくむことも必要だ。
そのためにも桑満氏はSNSの活用をすすめる。
「Twitterで実名、匿名で医師が発信しています。
匿名でもどこの病院の医者かを僕らは知っており、医師同士でも失言や間違ったことを発信していないか、フォローし合ってお互いに監視しています。
誰が誰をフォローしているのかをチェックすると、おのずと信頼できる医師が分かってきます。
そうした一手間をかけ、信頼できる情報を発信している医師を見つけると余計な情報に惑わされにくくなります」
有象無象の情報をうのみにせず、少しでも疑問があったら注意してかかる。
そして、標準治療に準ずる、というのが最善で最良の方法なのだろう。
4/10. 今日の応援 完了です ゙(*・・)σ ポチッ♪
もう・・ 食べる事しか(笑)愉しみがないですからね
目で愉しみ、お腹が喜ぶモノ
いっぱい食べたいです(笑)
ウイルスに負けない週末をお過ごしくださいね〜
今週は 連日 通院が続いたのですが、病院入り口で体温や健康チェックを受けました。
「健康なら病院に来るのかな・・」と軽口を言うと、発熱者への対応ですと 今一つ 納得できない説明でした。
入り口は一つなのに 発熱していたら どんな対応になるのかも説明して欲しかったです。
免疫力向上のためにも 食は大切ですものね。
どうせ食べるのなら 目で楽しみ お腹も喜ぶものを食べたいものです。
私もウィルスに負けないように 「食」を楽しむ日々にしたいです。
この機会に 映画の再視聴と読書にも取り組んでいきたいと思っています。
いい週末をおお送りくださいね。