2020年09月29日

「秋のせい」で過眠に過食、倦怠感 毎年やる気出ないのは「季節性感情障害」かも

「秋のせい」で過眠に過食、倦怠感 毎年やる気出ないのは「季節性感情障害」かも
2020年09月28日 J-CASTニュース

ようやく酷暑が収まったが、秋に変わってから心身に不調を感じる人が出てきている。
ツイッターには「秋のせいなのかいまいち元気がない」、「眠たすぎる」、「10月病」というつぶやきが見られる。

「秋のせい」とは、あながち間違いではないようだ。
秋から冬にかけてうつ症状が現れ、春先の3月ごろになると改善するパターンを繰り返す「季節性感情障害(SAD)」という病が実際に存在する。

治療法は「高照度の光を照射」
済生会の公式サイトによると、SADは「1984年に精神科医のローゼンタールらにより『冬季うつ病』として初めて報告された精神疾患」で、発症年齢は20歳代前半、女性に多い。

冬季うつ病は
(1)過眠、(2)過食、(3)体重増加、といった「典型的なうつ病とは異なる非定型な症状が多く」、精神面でも「『意欲低下や思考が進まない』『倦怠感がある』などの抑制症状が中心」とある。

(1)は、夜の睡眠時間の延長と日中の眠気の増加が同時に起こるという。
また、食欲亢進(編注:食欲がたかぶること)は午後から夜にかけて増強し、白米やパン、パスタなどの「炭水化物」に特徴が出る。
チョコレートなどの菓子類を好むケースも多いようだ。

同サイトはSADの原因について、「日照時間の変化と、個体の概日リズム障害」との関連が推定されているとしている。

「概日リズム障害」とは、いわゆる体内時計がずれている状態のこと。
そのため1〜2時間程度、2500〜1万ルクスの高照度の光を照射する治療法が第一に選択される。
「毎年のことと考え、病気だと気づかない人も多い」
光照射以外に、普段の生活で気をつけておくとよいポイントもある。

札幌市のさっぽろ麻生メンタルクリニックの公式サイトには、 ・規則正しい生活をして積極的に日光を浴びる。
具体的に朝は起きてすぐにカーテンを開け、朝日を浴びる。
午前中に外出し、夜は早めの就寝 ・ストレスをためない ・セロトニンを増やすビタミンやたんぱく質を十分に摂(と)り、食生活に気をつける とある。

また「冬季うつ病は、毎年のことと考え、病気だと気づかない人も多い」ので、疑わしい症状がある場合の早めの相談・受診を勧めている。
ツイッターには、秋になると「毎年悲しくなる」と、ふさいだ様子が散見される。
無理に我慢したり、やり過ごそうとしたりせず、必要に応じて医療機関の助けを得ることが大切だ。
posted by 小だぬき at 12:00 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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