2021年08月12日

増田明美、瀬尻稜 etc. 東京五輪の解説が、よくも悪くもメダル級だった5人

増田明美、瀬尻稜 etc. 東京五輪の解説が、よくも悪くもメダル級だった5人
2021年08月11日 SPA!

すったもんだありながら、8月8日に無事閉幕した東京オリンピック。
連日のメダルラッシュに、テレビに釘付けだった人も多いのでは?
 というわけで、日本勢の活躍を盛り上げたキャスター、コメンテーターたちをまとめてみました。

◆@抜群のトークセンス。文句なしのMVP! 柔道解説・穴井隆将
 金メダル連発で日本を勢いづけた柔道。
そんな熱戦で、名解説を聞かせてくれたのが、穴井隆将(あない・たかまさ)。
ロンドン五輪に100キロ級で出場、現在は天理大学で柔道部の監督を務めています。
東京五輪では男子柔道の解説を担当し、選手を熱く応援しつつ、わかりやすい言葉で柔道のルールや見どころを伝えてくれました。

 特に、団体戦準々決勝のドイツ戦での解説にネットが注目。
男子73キロ級の金メダリスト、大野将平選手がまさかの技ありを取られると、「うそ、うそ、うそ」と動揺を隠せない様子に、多くの視聴者も共感していました。
決勝のフランス戦、100キロ超級の銅メダリスト、テディ・リネール選手と100キロ級の金メダリスト、ウルフ・アロン選手との試合でも感情が爆発。
リネール選手の技ありを取った微妙な判定に、「あるっすか! あるっすか! いやいや、ビデオ見たいです」と語るなど、選手といっしょに戦っているようなグルーヴにあふれていました。

 テレビウォッチャー的には、穴井氏のユーモアセンスに脱帽。
試合の流れが落ち着いたところを見計らって、玄人ならではの微妙な判定の裏側や、自身の経験を踏まえてクスッと笑わせるエピソードを盛り込む。
でも決して喋りすぎないあたり、スマートで後味がよかった。
 今大会、解説者の金メダルは穴井さんで間違いなし!

◆A得意の小ネタ連発もプチ炎上。女子マラソン解説・増田明美
 豊富な取材で、選手のトリビアを披露してくれる増田明美。
女子マラソンの解説でも初っ端から連発してくれましたが、今回はちょっと不評でした。
 日本勢で最高位の8位入賞を果たした一山麻緒選手を紹介する際、「ちゃんと彼氏もいる」と、サラッとプライベートを暴露。
すると、ネットでは“さすがに喋りすぎ”とか“競技以外の無駄話が多すぎる”と批判の声があがったのです。
さらに、ただ“彼氏がいる”ではなく、“ちゃんと”との言い方に、多様性の観点から違和感を感じた人もいたようです。

 この増田氏の細かすぎる解説に注目が集まり始めたのは、2013年1月23日放送の『マツコ&有吉の怒り新党』(テレ朝)でフィーチャーされてから。そこで一般層にもトリビア解説が定着し、その独特の語り口は、NHKの朝ドラ『ひよっこ』でナレーションを務めるほどに浸透しました。
そんな積み重ねを経て、増田氏自身もそうしたキャラクターを意識的に演じるようになった流れがあるわけですね。
今回の炎上も、サービス精神旺盛なあまり、ちょっと脱線してしまったぐらいの話なのでしょう。
 とはいえ、炎上後の鎮火はお見事でした。
8日のオンライン会見で、瀬古利彦氏から「ネタが多すぎる」とツッコまれ、「監督にしこたま怒られました」と、当該選手の所属するチームの監督からおとがめがあったことを自ら明かしました。
 これにめげず、またどうでもいい情報を期待してます。

◆B「ゴン攻め」「ビッタビタ」 スケートボード・瀬尻稜
東京五輪からの新種目のひとつ、スケートボード。ストリートカルチャーとオリンピックがどのように融合するか、注目を集めました。
 そんななか、いつもどおりのカジュアルさで、競技の魅力を伝えたのが瀬尻稜(せじり・りょう)氏。
次々と大技を繰り出す様子を、「ゴン攻め」と表現。
パーフェクトな演技は、「ビッタビタ」と擬音に変換。
このフレージングに、さっそくネットも反応。
早くも流行語大賞に推す声まで上がっています。

◆C気合いの行き場を失う テレビ朝日メインキャスター・松岡修造
 コロナ禍で無観客の東京五輪。
最もその煽りを受けたのが、松岡修造だったかもしれません。
医療体制の逼迫を横目に、盛り上がるに盛り上がれないもどかしさ。
観客のいない中、一人だけ大声を出すわけにもいかない。

とどめは、陸上男子4×100メートルリレーのバトンミス。
血の気の引いた修造を見るのは初めてでした。
熱血キャラをまっとうするのは、あまりにも困難な大会となってしまいました。
 ちなみに、テレ朝のテーマ曲「CANDO」(TEAM SHUZO)は、英語の“キャンドゥ”(できる)と“感動”をかけているそう。いろんな意味で不発でした。

◆D終身名誉炎上王 『サンデーモーニング』野球解説・張本勲
 いろいろあった東京五輪ですが、やはり大トリはこの人でした。
日曜朝のご意見番、『サンデーモーニング』(TBS)の張本勲。
女子ボクシングフェザー級で金メダルを獲得した入江聖奈選手の話題で、「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだね」、「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」と、問題発言の猛打賞。
  
張本氏の炎上には慣れっこのネットも、「いまだにこんなこと言う人いるんだ」と呆れていました。
 政治コメンテーターには先進的なリベラル系を並べ、スポーツはゴリゴリの復古主義でバランスを取る。
素晴らしい番組です。

 なんだかんだで楽しめた東京五輪。3年後のパリ大会でも名実況、解説を楽しみにしています。  
      <文/沢渡風太>
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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