2022年03月17日

自分たちで日頃からできる認知症予防

自分たちで日頃からできる認知症予防
2022.3.16  Diamondオンライン

Amazonカテゴリー「脳・認知症」部門で1位2位を独占した、脳の力を最大限に伸ばすベストセラー対談が実現。
『見るだけで脳がよくなる1分間瞬読ドリル』著者・山中恵美子氏と、『1日1分見るだけで記憶力がよくなるすごい写真』著者・吉野邦昭に、何歳からでも脳の力を発揮する方法についてたっぷり聞いた。
今日からすぐ脳のためにできる情報が満載! 一読して損なし!!(取材・文/狩野南)

物忘れは、脳が横着になっているだけ
――記憶力を高めることは、シニア世代にとっては「認知症予防」にもつながると思いますが、歳をとっても脳は鍛えられますか?

吉野邦昭(以下、吉野)
 いわゆる物忘れは、40代くらいから起こってくるといわれています。
「20歳を超えると脳細胞は1日に10万個死ぬ」という説もある。
これ、単純計算だと60歳になったときに14億個死んでいることになるんです。

山中恵美子(以下、山中)
 そうなんですね。

吉野 
そんなに死んでいたら最後にはなくなるのでは? と思ってしまいそうですが、実は脳細胞は140億個あるんです。
そのなかの14億個って、たかだか10%。
どういうことかというと、脳細胞が死んでダメになっていくのではなく、脳の使い方が横着になってきているだけなんです。

 脳は、たった一つのことしか判断できないといわれています。
たとえば、赤ちゃんは、ミルクを飲むときに哺乳瓶をつかんで一心に飲みますよね。
それが、大人になったら、友達とカフェに行って、しゃべりながらカップを置こうとしてソーサーからちょっとずれてこぼす、というようなことが出てくる。
そういう、いろいろな横着がたまって破綻して物忘れになっているんですね。
 ですから、脳のメカニズムの基本に立ち返って、トレーニングをすればいいんです。
脳トレドリルもなんとなく見るのではなく、「ここはどうだろう」と、一つ一つレーザービームを当てるような感じで見ていくと、問題が解けるようになると思いますね。

山中
 歳をとったら記憶力が低下するとよく皆さんおっしゃいますが、実はそうではないと私は思っているんです。
歳をとったから記憶力がなくなるのではなく、どちらかというと、意欲がなくなる。
新しいことを覚えよう、学ぼうという気持ちがなくなっているだけじゃないかと思っています。
 体の場合、腰や膝が痛ければ、病院へ行ったりサポーターをしたり、メンテナンスをするじゃないですか。
でも脳の場合は、使わずに錆びてしまっても目に見えないからわからない。
気づいたときにはもう手遅れということになりかねません。
 なので、意識して使ってあげると、ある程度の物忘れは防げるんじゃないかと。
1日数分でもいいから毎日トレーニングを続けるだけで、体と同じように、脳もいつまでも健康で若々しくいられるのではないでしょうか。

認知症予防のために心がけることは?
――記憶力アップ、認知症予防のために、日頃どんなことをやるのがいいのでしょうか?

吉野
 「感情を拾う」ことがポイント。
「今、私の脳は何を感じているだろう」と、もう一人の自分を擬人化するような感覚でしょうか。
「ちょっと寒いな」とか、ごはんを食べているときに「うわー、おいしいな」とか、怒りも含めて自分の感情を知ることが大事なんですね。
 私は理系だったので、以前は事実しか追いかけていなかったのですが、感情を追いかけるようになったら脳が活性化しました。
これは記憶のメカニズムとしてよくいわれていることですが、記憶は「海馬」という場所と密接な関係があり、そこにいちばん影響を及ぼすのが「扁桃体」です。
感情が豊かになると扁桃体が動き、扁桃体を通じて海馬が活性化するんですね。

 認知症と関係があるのも海馬なので、感情を拾って海馬を刺激してあげることによって、いつまでも記憶力が落ちなくなるというふうにもつながっていくと思うんですよ。

山中
 脳は、本当に筋肉と同じで、年齢に関係なく、使い続けていれば元気でいられると思っています。
いつまでも元気でいるためには、常に新しいこと、知らないことを知るという意識を持つことをおすすめしたいですね。
 毎日1冊本を読むでも毎日1本映画を見るでも何でもいいんです。
そして、ちゃんとアウトプットをすることが大切。
読みっぱなし、知りっぱなしではなく、得た知識を外に出すことで、脳はまた動き出します。

新しいことにチャレンジして、アウトプットをすることは、認知症予防にはとても効果があると思います。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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