2022年07月03日

子どもと一緒に学ぶ「出ていくお金の減らし方」

子どもと一緒に学ぶ「出ていくお金の減らし方」
石原 尚幸 : 経営コンサルタント
2022/07/01 東洋経済オンライン

「わが子にだけは、お金の苦労をさせたくない」――こんな思いを持つ親御さんはきっと多いでしょう。
しかし、お金の勉強は、学校のカリキュラムにはありません。
学校では教えてくれないのです。
であれば、お金のことを教えてあげられるのは「親」ということになりますが、では何を、どう教えればいいでしょう。
石原尚幸氏の新著『父が子に伝える 13歳からのお金に一生困らないたった3つの考え方』では、「お金のプロ」である著者が、自身の子どもが13歳になったときから行なってきたシンプルかつユニーク、そして一生モノの「子供のマネー教育」のヒントを、子どもに語りかけるスタイルで紹介しています。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。

「ちょっと教えて。君が先月に使ったお金がぜんぶでどれくらいか、わかる?」
「え、突然いわれても。3000円くらいかな……」 「じゃあ、その3000円を、何にいくら使ったかも教えて」
「えっ……500円はゲームセンターで。1000円はおやつ代かな……」
「残りの1500円は何に使ったの?」 「マンガかな……そんなこといちいち覚えてないよ!」

いや、別に君を責めているわけじゃないんだ。
みんな、君と同じで、使ったお金をちゃんと覚えている人のほうが少ないんだから。
その1500円のように、何に使ったのか、いくら使ったのか、わからないお金のことを、「使途不明金」と呼ぶ。

使途不明金があると節約しにくい
この「使途不明金」があると、お金をどこにいくら使っているかがわからないから、使うお金を減らそうと思っても、何をどう減らせばいいのかすらわからない。
だから、「使途不明金」は撲滅しなくてはいけない。
使途不明金が生まれてしまう理由。それは、お金には「色」がついていないからだよ。
おやつを買うお金も、ゲームセンターで使うお金も、100円は100円。同じだ。何も変わらない。

お金には色がついていないために、そのままにしておくと、どこへ出ていったのかがわからない。
で、ここからが本題。
使途不明金を生み出さないためには、お金を何にいくら使ったのかをすべて把握しておく、これに尽きる。
まずは、先月に自分で使ったお金の使い道と金額をすべて紙に書き出してみよう。
どうだろうか? 使ったお金を書き出してみることで、いつ、なんのために、いくら使ったのかがわかるよね。
そして、書いたものを見直してみると、「あれ、これ、なんで買ったんだろう(そもそも買う必要があったのかな)?」「あれ、これってこんなに使っていたっけ(こんなに使わなくてよかったかも)?」というお金が出てくると思う。

「測るだけダイエット」と考え方は一緒
使ったお金の使い道と金額を書き出しておくだけで、自分が、なんのために、いくら使ったのかが見えてくるよね。
お金には色がついていないから、こうして記録しておかないと、いつしか「使途不明金」となってしまい、気がついたらお金がなくなっていた、ということになりかねない。
体重を毎日測るだけで体重が減る「測るだけダイエット」って知ってる?
「毎日体重を測って、その体重を記録していく」というだけのダイエット法。「そんなことで体重が減るの?」と思うかもしれないけれど、じつはこれがとっても効果がある。
なぜか?  毎日体重を測ることで、体重の増減にいち早く気がつくことができ、体重を減らすための行動がすぐにできるからなんだ。

体重が増えていれば「あ、少し増えすぎているな」と気がつき、ごはんを少し減らしたり、普段はエレベーターで上がっているところを階段で上がってみたり、体重を減らすための行動をするようになり、結果、体重が減っていく。これが、「測るだけダイエット」が成功するからくり。

じつは、お金も同じだ。お金を何に使っているかを見ている人と、まったく見ていない人の、どちらが使うお金が減らせるかというと、きちんと見ている人なんだ。
このときの、使ったお金をチェックするときのコツをいっておくと、「もし、もう一度そのお金を使うとしたら、本当にそのお金を使うだろうか?」と自分に質問するといい。
この質問を自分にすると、「このときペットボトルのお茶を買ったけれど、水筒にお茶を入れておけば買う必要はなかったな」
「おやつに500円も使っているけれど、よくよく考えたら結局食べ切れなかったのもあったな。
よし、今月は300円で済まそう」といった前向きな振り返りが出てくると思う。
この振り返りができればしめたもの。
こうしてお金の使い方を見直していくことで、次からは無駄なお金は使わなくなるよ。
posted by 小だぬき at 00:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・生活・医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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