2022年07月22日

要介護1・2を“軽度者”にーー自民党“大勝”で介護うつ急増の懸念

介護要1・2を“軽度者”にーー自民党“大勝”で介護うつ急増の懸念
2022年07月19日 女性自身

「“世論の支持”を大義名分に岸田首相は2024年の介護保険制度の“改悪”に突き進むのではと、介護現場は危機感を募らせています。
財務省の諮問機関である財政制度等審議会が、介護保険サービスの利用者負担を“原則2割”にすることを提案しているからです」
そう語るのは「認知症の人と家族の会」の花俣ふみ代副代表だ。

現在、介護認定を受けている約9割の人が「1割負担」だ。
原則2割負担になった場合、自己負担額は倍増することになるが、その影響は金銭的な影響にとどまらない。
「認知症の介護家族への実態調査では、1日の介護時間が『昼夜を問わず24時間』と答えた人が24%ともっとも多かったのです。
これまでサービスを利用してどうにかしのいでいた家族が、経済負担に耐えられず利用控えすることによって、過重な負担が生じる可能性が高い。
その担い手は主婦がすることが多く、睡眠不足やうつ、持病の悪化の懸念も。
さらに介護離職を選択する人も増えるだけでなく、虐待や介護殺人も起こり得ます」

■ケアプラン作成の有料化も提案
財政制度等審議会は、ほかにも「ケアプラン作成の有料化」や「要介護1・2の総合事業への移行」などの提案をしている。 「サービスを受ける利用者の状態や要望を聞き取って、ケアマネジャー(介護支援専門員)が定期的に作成するケアプランは、現在、利用者や介護家族は一銭も払わなくてもいい仕組みです。
ここで日常生活の悩みを相談する利用者も多いのです」(花俣さん)

しかし、有料化すれば、相談する高齢者や家族が減ってしまい、サービスの利用そのものを避けてしまう懸念があるという。 「さらに財政制度等審議会は、要介護1、2を『軽度者』として、デイサービスや訪問ヘルパーを使えないように介護保険本体の給付から切り離して、市区町村事業に移行するように求めています。

事業費に制約のある市区町村事業では、家族の負担が重くなる。
介護が必要と認定されても適切なサービスを受けられなくなれば、何のために介護保険料を払っているのかわかりません」(花俣さん)

最後に社会福祉学が専門の淑徳大学の結城康博教授はこう語る。
「2024年の介護保険制度の改定は、この年末には方針が固まります。
今は、利用者の自己負担を強いるような議論が財務省を中心に行われているところ。
『ノー』という声を上げて世論を突き動かすことも重要です」

このままでは、高齢者と介護家族にとっては「黄金の3年」ではなく「地獄の一生」が始まってしまうかもしれない。
posted by 小だぬき at 18:00 | 神奈川 ☔ | Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小だぬきさん、お久しぶりです。ちゃいねです
20年以上ぶりに看護師としてデイサービスにパートで働いています。今、やっと半年です。
娘も福祉業界で働いています。
皆さん、大変な思いで暮らしています
どんどん、負担がきますね。

娘の恩師の、結城先生、頑張っていただきたいです
Posted by ちゃいね at 2022年07月26日 22:13
ちゃいねさん、娘さんも 無理だけは避けてくださいね。
娘さんの成長は嬉しいですね。これからは「頑張りすぎない」「我慢や理不尽には 黙らない」なども考えてくださいね。
私も要支援2で週1でリハビリ施設にお世話になっています。お互い励まし合いながら頑張っていますよ。
わんさん、息子さんの男性陣は 元気ですか??
家族が一歩後退二歩前進で 笑いがあふれる日々になるといいですね。
暑さが続いています。熱中症に気をつけてファイト!!
Posted by 小た゛ぬき at 2022年07月27日 05:58
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