原巨人 止まらない投壊現象
「マシンガン継投」実らずチーム防御率4点台の深刻さ
5/6(土) CoCoKARA
巨人は5月5日の中日戦(バンテリンドーム)に3−8と敗れ、再び5位に転落した。
ここ最近打ち込まれている投手陣がこの日も粘れず、「8回の男」として貢献していたドラフト3位ルーキーの田中千晴の抹消も決まった。
1点リードの8回に登板した田中千は一死二、三塁から細川成也に逆転の2点適時打を許すと、若き主砲、石川昂弥にはダメ押しとなる2号2ランを浴びた。
この回、一挙5失点、試合後に原監督は再調整を命じた。
先発、リリーフ陣とも投壊が止まらない。
先月30日の広島戦から5試合連続で7失点以上、8試合連続2桁被安打を続けており、チーム防御率4・39は12球団ワースト。
チーム防御率が4点台なのも12球団中、巨人のみというところに深刻さが漂う。
開幕から悩まされた打線がようやくつながりを見せてきた今、今度は失点が止まらないとなれば、なかなか勝ち星には結びつかない。
投壊現象が続く背景には「先発陣を早くおろしすぎる」ことも球界内から指摘されている。
この日は先発の横川凱を4回3分の1、2失点で降板させ、2番手の鍵谷陽平にスイッチした。
結局この試合は横川から始まり6人をつぎこんだ。
先発陣の早期降板が続くことでリリーフ陣にも負担がいき、悪循環を招いているというのだ。
実際に、5日の試合を5失点で2軍再調整が決まった田中千は先月13日の阪神戦(東京ドーム)でプロ初登板以来、短い期間で10試合に登板とハイペースに登板を重ねた。
「8回の男」として存在感を示していたが、直近3試合は連続失点。
他球団で開幕からリリーバーとして投げていても12試合前後の登板が平均なところを、田中千は先月13日がプロ初登板なので、約半分の日数で10試合投げている。
これまでもしばしば指揮官の「マシンガン継投」は話題を集めているが、今季はさらに先発投手への見切りが早くなっている傾向もうかがえる。
いくら打線が上向いてもこのまま失点が続くようでは上位浮上もおぼつかない。
原監督のタクトに引き続き、注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]